« 2014年7月 | メイン | 2014年9月 »

2014年8月30日

櫂入れ(醤油仕込み6ヶ月)

140830_kaiire


醤油仕込み後6ヶ月目の櫂入れです。
夏が越せるんだろうかと案じておりましたが、
このグズグズと湿気いっぱいの長い梅雨のような夏を乗り越え、
ほとんどカビも発生せずに静かに熟成されているようです。

蓋をあけるともろみのいい香り。
木べらを入れると、かなり発酵が進んでいるようで、
3ヶ月目と比べても大豆がだいぶ分解されてきているようです。
前回の櫂入れ時には下部に水分があり、
大豆は上部に分離して浮いているような状態だったのが、
今は全体的に大豆がどろどろとした状態になっています。

それを少しすくって舐めてみると、
「おいしい!」
このまま熱いご飯にのせて食べたら、さぞうまいだろうなぁという感じです。

発酵食品というのは何とも時間のマジックですね。
素晴らしい。

2014年8月29日

庭の草々

140829_jibaeasagao


去年の朝顔の種がだいぶあちこちに飛んでいたようです。
だから今年は庭中朝顔だらけ。
これは地這え朝顔。
じゃないけど、もともと花が小さなラッパみたいに咲く朝顔なので、
地這えがちょうどきれい。


140829_yuri01


高砂ユリもだんだん勢力を伸ばしてきて、今年は庭中に咲いている。
もうふんだんに咲いているので、花瓶にどかっと投げ入れて室内に置くと、
夜になってからふわーっと甘く怪しい香りを漂わせる。


140829_yuri02


こんなに甘い香りを出すのなら、
もっといろんな虫が寄ってきてもよさそうなのに、そうでもない。
姿形がちょっと近寄りがたいのか、
それとも夜にだけ甘美な香りを放って、みだりにあまたの虫を呼び寄せるのか。


140829_tadenogiku


これらは田圃の畦から取ってきたもの。
これまで名前も調べずにいたのだけれど、
尻尾みたいな花を咲かせるのが、シロバナサクラタデ。
よく見ると、2,3ミリほどの小さな花がたくさん集まっています。
でも、それらは萼なのだそうです。

野菊みたいなのが、カントウヨメナ。
花びらが白く見えるけれど、
本当は気づくか気づかないほどのほのかな青紫色です。
チコリも薄い青だけれど、
これはもっともっと、もう消え入りそうなくらいの淡い色。
どうしてそんなに淡いんだろう。


140829_tadeyomena_up


でも、そういうのはみんな、もう秋の草なのです。
8月ももう29日。
今年はこのまま秋になっちゃうのかね。
そして気づいたら、またストーブの季節になるのでしょうか。


140829_asagaobayashi


コスモス林。
今年もコスモスが庭中にぐんぐん伸びています。
やっぱり秋色が濃厚です。


140829_sahuran


クロッカスみたいな、
きっぱりとしたサフランの花も咲いています。

2014年8月27日

グリーンカーテンと戸車

140827_greencartain


もうそろそろ晴れてくれないかなぁ、と思います。
といったらまたしとしとと降ってきた。
この夏はほとんどこんな梅雨時のような空模様が続いたせいで、
日照時間が短く、巷の稲の生育もだいぶ悪いようです。

だから「今年は田圃しなくてよかったよ。」
なんて言われるのですが、気が晴れないのは同じですよね。

そんな夏なので、グリーンカーテンといったって、
ただキッチンを薄暗くするのに役立っているだけかもしれません。
朝顔も、妙にしんみりと咲いています。


140827_goya


新しいゴーヤがまたひとつ。
先日、閉じかけていた雌花にむりやり受粉させたやつです(笑)。


140819_goya_y


こちらはつるのまま熟させて種取りをしようと思っていたのですが、
ある日見ると、もう熟れてはじけて、種が見当たらなくなっていました。
カラスにでも食べられたのかもしれません。


それはそうと、雨が降り続けると、
ウチの玄関の白木の開き戸が湿気で膨張してうまく閉まらなくなるのです。
そのうえにどうも開くにもガタピシとなってうまく動かない。
こりゃ、おかしいなと思って取り外してみました。


140827_kassya01


やっぱり戸車がイカれている。
硬質ゴムみたいなので作ってあるのが崩壊したようです。
柔らかい素材は開ける時にガラガラと音がしないのでいいのかもしれませんが、
やっぱり弱いですよね。

確か納屋にひとつ余ってる戸車があったよなぁ、と思って探したらありました。
ちょっとサビがきていますが、金物で作ってあるから丈夫でしょ。
壊れたのと比べると、やや径が短いようだけれど、まぁ問題なし。


140827_kassya02


無事、はまりました。
でも、ちょっとガラガラ音がします。


アメリカでは、ミシシッピ川周辺の断層で、深さ8メートルの地割れが起きたそうです。
近いうちに大地震が起こって、アメリカがそこで2つに割れるんじゃないかとか。
いやぁ、ぶっそうですね。

地球はだんだん、
もう何が起こってもおかしくない状況になりつつあるのかもしれません。
くわばらくわばら。

※昔、大宰府に流された菅原道真が、憤死して怨霊(雷神)と化し、復讐を果たしました。
 その時、道真の故郷にあった「桑原」にだけは雷が落ちなかったとか。

 果たして、それはいったい優しき「郷土愛」なのでしょうか。

 なら、このたびの天変地異の怨霊はいったい何モノなのか。
 同じように愛すべき桑原があるのだとすれば、
 さて、今のうちにさっさと引っ越しておく方がいいのかもしれません。

で、わたしのくわばらはいずこ?

2014年8月24日

みょうがの甘酢漬け

140824_myoga01


みょうがをたくさんいただいた。
ウチにもみょうがはあるのだけれど、たぶん場所のコンディションがよくなくて、
なかなかたくさんは芽が出てくれない。

日陰でジメジメしたところが好きなようで、
そういうところはマムシも好きみたいで、よく鉢合わせをするらしい。
まぁウチの庭は基本的に砂地で水はけが良すぎるということもあり、
いつも日陰という場所もなかなかないので、
マムシもいないが、みょうがも育ちにくいのかもしれません。


140824_myoga02


みょうがは縦に半切りにして、
塩で漬ける人もいるけれど、今回はらっきょの要領で、さっと熱湯をくぐらせた。
ザルに揚げて、ちょっと風で水気を飛ばしてから、
あらかじめ作っておいた甘酢を流し込んだ。


140824_myoga03


たぶん1年間ぐらいはパリパリと食べられる。
いい感じです。

ちょっとあるだけで、そのひと皿がぐっとリッチになるような、
そんな保存食小物が、ちゃんとキッチンにストックされているというのが、
あるべき食文化なのだろうと思います。

2014年8月17日

「持続可能な社会」というけれど

140817_akasiso.jpg


「徹底検証 21世紀の全技術」という本を読んでいるのだけれど、
何というか、工業技術の進歩に支えられた近代文明というのは、
自然に循環しない処理不能なゴミ(人工廃棄物)を、
いかに無責任に大量に産み出してきた歴史なのかということがよくわかります。

公害や事故で死傷者が出るまではニュースにならないだけで、
あらゆる産業の現場からは、
今までもこれからも、人体に有害な化学物質や廃棄物が日々排出され続けるのです。

危険性が人に知らされないうちは、大気中に海に、川に。
危険で処理できないとされた廃棄物でも、
結局深慮の末に、土中深く埋めるぐらいのことしかできないのです。


140817_sasage.jpg


そのおおもとの原理が資本主義経済にあることはもう明白で、
大量生産、大量消費で歯車を回す以外に、この経済には生き残る道がありません。
そのドグマが頭から離れない限り、
人々はハツカネズミのように、死ぬまで空の車を回し続けるしかないのです。

地球資源の枯渇や、環境破壊や、人体への悪影響等といっても、
実際のところ「直ちに健康被害が出る」もの以外は考えなくてもいい、ということになっています。
そんなことより、売上を増加し、経済を優先させることが最優先課題なのです。

そんなご時勢の中で、
誰もが否応なくこの便利さを謳歌しているのでしょう。
冷静に考えれば、相当めちゃくちゃな現代文明の渦中に、みんなでどっぷりと浸かっています。

「持続可能な社会」とかパーカルチャーとか、
しきりにPCやスマホで発信している人たちがいるのだけれど、
例えば、そのPCやスマホの中に入っているDRAM((随時読み出し書き込み半導体メモリー)が
どんなふうに作られているかはあまり知らされていません。
いや、気にしていないだけかもしれないけれど。

--------------
ある計算によれば、
質量2gのDRAMチップ(32MB)1個を製造するのに、1.6kgの化石燃料と72gの化学材料、
32kgの水、1700gの元素ガス(主に窒素ガス)が消費される。

このような半導体製造プロセスでは、さまざまの化学物質が使用されるが、
特に、不純物導入工程でヒ素やリンなどを含む有毒ガス、
リソグラフィ工程で人体に有害な有機溶剤、洗浄工程では大量の水が使用される。
そしてその結果、有害な廃ガス、廃水および廃棄物が大量に発生する。
--------------

このように半導体生産の環境負荷は極めて大きく、
世界の半導体製造工場で、発がん性や先天異常の健康被害、
また周辺の土壌や地下水汚染が明らかになっています。


140817_satoimo.jpg


実際、僕たちはそういうネガティブなことは、
ほとんど知らされていないだけというか、ただ知らないで済んでいるだけなのです。

不幸にも先の原発事故が起こって、
あれ以来原発の事には少し詳しくなったけれど、
身の回りには、原発よりも「直ちに健康被害」が出るかもしれないたくさんのモノゴトに囲まれている

もちろんそういう視点や運動を否定はしないけれど、
原発内部で働く労働者を守ろうとか、
原発反対のデモへの参加を「拡散」したがる都市部在住の人たちの、
手許のスマホに入っているDRAMの事を想像すると、
何だかやるせない気持ちになってしまいます。

じゃ、半導体製造工場で働く労働者はどうなんだ。
世界中にある半導体製造工場の廃止を求めるデモには参加しないのか。

できるだけ原発の電気は使わないと言うのなら、
そういう半導体を使った電子機器も、きっぱり使わない方がいいのかもしれません。


140817_konshoku.jpg


で、「持続可能な社会」というけれど、
この経済至上主義のドグマを塗り替えようというのは、
もう天地がひっくり返るぐらいの革命か、
大半の人々が死に絶えるような壊滅的な天災が起きない限りは、
やっぱり難しいのではないかと思うわけです。

じゃ、どうすればいいのか。
結局、今までどおり、自分は自分でできるだけの、
持続可能な「ちゃんとした暮らし」を重ねていくしかないと思うわけです。

今日もささげが実っています。

2014年8月 9日

長崎の空

台風の合間に見えた長崎の空。
遥かに霞むは五島列島の島影。
崎戸のさきっと。

140807_sakito_sora2.jpg


140807_sakito_sora.jpg