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2014年7月 8日

モンサントのたくらみ

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おお、ついに出てきた「モンサントの米」。
しかし、いきなり遺伝子組み換えではなく、交配種米なのだそうです。
モチモチした食感と、冷めても美味しい良食味の品種とのうたい文句。

でも、最後に書かれている注意書きがやっぱり怖い。
「自家増殖は絶対行わないでください」
「違反した場合には、損害賠償が発生します」

もちろん、ただの脅しなんかじゃありません。
アメリカでは、隣の畑から飛んできた花粉を受粉しただけで、
訴えられたケースが何百件とあるそうです。


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何じゃ、そりゃ。
という感覚でただ驚いているうちはいいのだけれど、
種子と農薬で世界の農業を独占しようとするモンサントのたくらみは、
平和ボケした日本の農業に着実に食い込んできているようです。


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モンサントが言うには、
「日本の稲作の生き残りのためには機械化やコスト削減が不可避であり、
そのためには直播をすすめていくしかない」
とあります。

笑っちゃいます。
「なぜ、直播なの?」というところがミソですね。

大型トラクターでガーッとやって、種籾をドバーッと蒔いて、農薬をヘリで一斉散布。
そんな、アメリカ的大面積栽培のイメージです。
日本みたいに、荒起しをして、
田に水を入れて、代を掻いて、苗を育てて、植えて、チマチマ水の管理をして。
そんな面倒なこと、彼らはやらねーです。

「乾田直播」だと畑と同じなので、いくら種籾を蒔いたところで、
そのままじゃ他の草が生い茂って稲が育ちません。
自然農だと「草取りが命」なわけですが、
大規模栽培はもちろん「草取り」なんかしないわけですから、
つまり、強力な農薬が直播には必須条件なわけです。

そこでモンサントの超強力除草剤!

水田だと農薬が水に流れてよく効かないという事情もあるようですね。

最初に遺伝子組み換えじゃない製品を出す、というのもうまいやり方です。
安全ですからとりあえず使ってみてください、という入り口戦略なのでしょう。
いずれにしても、直播に農薬は不可欠なわけですから、商売にはなる。

それに、この「とねのめぐみ」は、
平成18年に茨城県で産地品種銘柄米に認定されて以降、
平成23年千葉県産地品種銘柄米に認定、平成24年埼玉県産地品種銘柄米に認定、
平成25年群馬県、栃木県産地品種銘柄米に認定と、
震災以降の被爆地の米どころで立て続けに認定米となっています。

何だか怪しい匂いを感じずにはいられないですね。
TPP交渉のぐだぐだを待ってられずに、水面下ではもう始まっているようです。

そりゃ、交配種と農薬の組み合わせより、
遺伝子組み換え種子とそれ以外の草を全滅させる農薬の方が
さしあたり効き目はあるわけだから、
いったん根付いた交配種が、遺伝子組換え種子に変わるのは時間の問題でしょう。

やがて、モンサント支配から逃れられなくなる日本の農業。
あな恐ろしや。

面倒くさいだの、腰が痛いだの言ってちゃいけません。
あなたの日々の草取りが地球を救う!