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2013年5月 5日

ロケットストーブ考

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もう5月のGWだというのに、夕方になるとやっぱりちょっと冷え込んだりする。
だから、まだ薪ストーブが手放せない。

でも、昼間はさすがに室内でストーブを焚くと暑いから、
昼間はそろそろ屋外の火種に移行しようかと思い、
冬に改良を加えてから、試すことのなかったロケットストーブを点けてみた。

大きな改良点は、一斗缶を二段にしたことと、焚き口をT字管にしたこと。
二段にしたことで、吸気は格段によくなったようです。
何よりも着火が楽。
細い木と小さな新聞紙だけで、フッと息を入れて方向づけをしてやれば、
いきなりゴーゴーと燃えてくれる。
 
最初は煙突の出口のところが埋め物から3cmぐらい突出していたのですが、
その部分がどうも冷えるようで、出口付近の内側にだいぶススがついていた。
なので埋め物ぎりぎりまで煙突の先端を切り落とし、
煙突が外気に触れないようにし、
そこから鍋底までの間を3cmぐらいの空きになるように、五徳の高さも調整した。
 

 
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ロケットストーブの最大の問題は、ススが出ることですね。
あちこちのロケットストーブの記事を見ても、
完全燃焼するからススが出ない、って書いてあるのだけれど、
実際に作った人に聞いてみると、
ウチと同じで、やっぱり一人残らず鍋やヤカンが真っ黒になっている。

要は、燃焼部の熱を逃がさないで出口まで高温状態にしておくことで、
焚き物を完全燃焼させないといけない。
煙突の中で完全燃焼するとススもほとんど出ない。
まぁ、理屈はわかるけど、なかなかそう上手くはいかない。

で、今回は煙突の出口に直接鍋やヤカンが当たらないように、
五徳の上に一枚ブリキを敷いてみました。

 
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立ち上がりはどうしてもちょっと黒い煙が出ますが、
少し埋め物が暖まってくると、煙もほとんど出なくなります。

それと、くべる薪の量ですね。
焚き口が煙突サイズだから、小さい木をちょこちょこと入れるのだけれど、
そのうち面倒くさくなって、どんどんつぎ込むように入れてしまう。
T字管にすると、木が勝手に下に落ちるから大丈夫と書いている人もあるけれど、
ちょっと長い木になると、半分から先が外に落ちて燃えていたりするので、
やっぱり目が離せない。

どんどん木を放り込むと、ゴーゴー勢いよく燃え出して、
そのうち赤い炎が煙突の出口まで吹き出してくるようになる。
その燃え方は豪快で男らしい気もしますが、
実はその時には、黒い煙と一緒にススもいっぱい出ているんですね。
その状態だと、見る見るうちに鍋底が真っ黒になっていきます。
これがダメなんです。

だから、
正解は、もうちょっと冷静になって、
煙の出具合を確かめながら、煙を出さないように適度に薪を継ぎ足していく。
これが正しいロケットストーブの焚き方じゃないかと思います。
黒い煙さえ出なけりゃ、鍋も黒くはならない。

まぁ、完全にススが出なくなることはないのだろうけれど、
同じようにゴーゴー音を出して燃えていても、
ほとんど煙が視認できないような焚き加減を保っていれば、
鍋底はほとんど黒くなりません。

それでも、五徳の上にブリキ板を一枚入れた分、
鍋底が直接ススを浴びることもなくなりましたが、
やっぱりお湯が沸くのに少し時間がかかる気がします。

また、慣れないうちは、薪を継ぎ足すのに結構つきっきりになってしまいます。
見ていると、針葉樹など木の種類によっては、
燃える時に火の粉が弾けて、結構遠くまで飛んだりしています。
長い木も危ないからそのまま放置はできないし。
やっぱり、燃えるものの近くだとちょっと注意が必要です。

そうそう、それから薪はただ上から放り込んだだけではロスが多い。
T字の奥にまで突っ込むと、ゴーゴー音がすごい。
入り口より温度が高くなるので、完全燃焼率も高くなるのだと思います。
だから、本当は焚き口もきっとそのようにすると、よりいいのかもしれません。

次に改良を加えるとすれば、
もうこの上にペール缶とかを被せて、密閉式のコンロ型にして、
別途そこから排煙用の煙突を設けるかですね。
そうして焚き口もちょっと改良する。
でも、そこまでするなら完璧な屋内コンロ仕様になってしまいます。

いつかはそういうのも作ってみたいですが、
今は夏期に屋内で火を焚くと暑いから、外にロケットストーブを設置したわけで、
まぁ、とりあえずこれでいいとするか。