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2010年11月22日

籾摺りと精米の日々

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ウラの農機具小屋に窓をつけました。
この小屋の中に「籾摺り精米機」を置いているのですが、
その籾摺りの時に、わらの粉がブワーッと舞い上がってあたりが白くなるくらい。
小屋の中で作業をしていると、もうたまらない。

それで、「そうだ、排気ダストをつければいいんだ。」
そう思い立ったわけです。


 
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ほれほれ、こんな感じで段ボールを切って作っちゃいました。
これが実になかなか良くってね。
おかげでクリーンな環境で籾摺りができるというものです。

しかし、問題がひとつあって、
ネットで中古で手に入れた機械なもんで、籾摺りのパーツがだいぶ老朽化していて、
もみがらの中にお米がだいぶ混じってしまうんです。

それなもので、籾摺してでてきたもみがらを、更に唐箕にかけないといけない。
唐箕にかけると、まだお米がざくざくと出てくるんですね。
うーん、これはいけない、と思って、知人を通して修理を依頼しました。

ほどなくJAの担当の方が来てくれました。
すると、餅は餅屋というか、農薬はJAというか、
ちょっとネジをはずすと、悪いところがすぐわかる。
なるほどね、そういう仕組だったのね。
もみを叩くラバーが、ほとんどもげてしまっていて、もうカケラしか残っていない状態でした。
これじゃ、胴割れする米も多いわけだ。

そんなこんなで、近頃は米屋のように毎日、籾摺りと精米をしていたわけです。
これまでお世話になった人たちに少しでも食べていただこうと、
せっせと精米をして、袋詰めをして、あっちに送ったり、こっちに持って行ったり。

なんせ、
「不耕起、直播き、完全無農薬、無肥料、手刈り、稲架干し米」ですから、
市場に出しゃ、そこらのお米の三倍はするわけです。
まぁ、値段じゃなくて、そうした環境で育ったお米だということですけれど。

おいしいかどうかというのは、人によって基準が違います。
お菓子のような真っ白でふわふわの食パンがおいしいという人もあれば、
雑穀の自然酵母で作ったパンがいいという人もあるわけです。

自分で食べてみて思うのは、やっぱり味ですね。
自然農で作った野菜がおいしいというのは、小さくてもしっかり野菜の味がするからです。
自然育ちのパワーが、ひとつひとうの野菜の味に感じられる。
食べていてそう実感できます。

お米も一緒だな、と思いました。
やっぱり、ひと粒ひと粒がしっかりと力のある味がします。

先日も知人と話していたのですが、
そういう味の違いがわかるようになれてよかった、と。
しみじみそう思います。

だから、「スーパークリーン」でヌカを取り去った真っ白なお米がおいしいという人には、
ウチのお米は食べてもらいたくないんです。もったいなくて(笑)。


でも、いつもこのカフェロマンのブログにおつきあいいただいている方、
ブログを読んで、これまでのお米作りの顛末を誰よりもよくご存知の方なら、
ぜひウチのお米を食べてもらいたいなぁ、と思ったりするのです。

そこで、
なんとブログの読者のみなさんに「ウチの新米」をプレゼント! することにしました!
ウチで精米した二分づきのお米を五合。少しのおすそ分けですが、レターパックで送ります。
限定3名様です。

応募方法は、こちらの「お問い合わせフォーム」から。
応募の際に、何かコメントを書いてくださいね。
締切りは、11月30日(火)までです。
厳正な抽選のうえ(笑)、当選発表はお米の発送をもってかえさせていただきます。

ふるって応募してね!

 
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それはそれとして、
夜も更けて、部屋の電気を消して寝る頃になると、
どこからか、ミシリミシリと何かの音が聞こえるようになりました。

ネズミでもないし、ムササビでもないし、
よく耳を澄ますと、どうもタンスの横に置いている米袋。
どうもその中から聞こえてくるようです。

それは知人からいただいた小麦なのですが、
置くところがないんで、いつも寝る部屋に置いていたんですね。

これは、どうも虫がついているみたいだなと思ったのですが、
開けて見るのに勇気がいって、
おまけにお米のことで忙しくて、なかなか麦にまでは手が回らない。

先日、ようやくひと段落ついたので、
天気もいいことだし、よし、勇気を出して虫干しをしようと思ったのです。

袋を開けるのが少し怖かったです。
開けた途端に、ブワーッと蛾やら何やらが出てきたらどうしようかと、
袋を外に出して、心の準備をして、おそるおそる開けてみたのでした。


 
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いや、おかげさんで、
開けてみると、全然思ってたほどじゃなかったです。
それでも、箱に広げてみると、少しずつ小さなコクゾウムシがはい出てきました。

たいしたことなくて、よかった。
それ以来、さほど夜中に音はしなくなりました。

今度はもう一度、晴れた日に虫干しをして、
早いうちに粉にしてしまおうと思いました。

実は立派な製粉機も入手したのですが、お米が忙しくてまだ試せずにいます。
来年の苗床の養生もしておかなくちゃいかんしね。
ストーブの薪も蓄えておかないとだしね。
本格的な冬になってしまう前にやることがたくさんあります。

でも、今づき米の次は、今づき小麦。
あぁ、ざんまい、ざんまい。

縄をなう。菰を編む。

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先日、桜江の川越公民館で「縄ない。こも編み」のイベントがあって、
ちょっと顔を出してきました。

これ、いいでしょ、「自動縄ない機」。

自動、ってったって、自転車みたいに足で踏まないと動かないし、
これが結構重たくて、太ももに身が入りそう。

それに二方向から、タイミングよくわらを継ぎ足してあげないと、
途中で縄が切れちゃいます。
とても一人じゃできないし、慣れるまでにはコツがいります。

でも、機械として何か美しいですよね。
昔の機械は仕組みは単純だけど、何だかどれもオブジェのように美しい。
いいなぁ。
 

 
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おじさんが縄をなう姿も、不思議と美しいですよね。
私の場合、昔から乾燥肌で素手で新聞をめくることができなかったのですが、
そのうえ年をとって、もう手に水分というものがなくなっちゃって、
わらで縄をなうなんて、とても。
脇に水の入った洗面器でも置いとかないとできやしません。

来年のために、稲束を括る「いーじ」を作りたいと思って、
わらを取ってはあるのだけれど、この乾いた手で水をつけながら作れるかどうか。
いずれにしても、冬仕事ですね。

 
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これが「こも編み機」。
といったって、こまをぶら下げた台にすぎないんですが、
これがまた、簡単だけど実にうまくできてるんですよね。

右側から三本ほどのわらを据え、一番目のコマと三番目のコマで麻ひもをとめる。
今度は左側からわらを据え、四番目のコマと二番目のコマで麻ひもをとめる。
これを繰り返しているうちに、どんどんこもが編まれていくんですね。
すごい。

こもというのは名前のとおり、本当はマコモで編んだみたいですが、
この時はわらで編みました。
「むしろ」と「こも」は、いったいどこが違うんだろうって調べたら、まぁ同じことですよね。
どちらかというと、目の粗いのが「こも」みたいです。

編み込むわらを太くして、強いヒモでしっかり作れば、むしろ、むしろになりそうです。
これでベッドや座布団を作れば、さぞあったかいでしょうね。
わらはこもを作ったり、草履を拵えたり、いろいろ使えてエライなぁ。

というか、稲はおいしいお米がとれるだけじゃなて、
もみがらやヌカは使えるし、わらで何でも作れるし、本当に捨てるところがない。
稲はエライ。

しかし、そういう稲づくりに着手した自分もエライ(笑)。

ウラ庭果樹園化計画 その2

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小学校の校庭にヤマモモの木があって、取って食べてたように思います。
赤い汁を服につけるもんだから、洗っても取れないんだよね。
街路樹にしているところも結構あります。

あんまり大木になってもやれませんが、
まぁ、果樹園化計画は私が生きていようが死んでしまおうが、いいんです。
でも、生きているうちに口を真っ赤にして食べたいなぁ。
そう思って、イナイにあった苗を衝動買いしてしまいました。

 
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これは「勘助白桃」。
桃の実が成るのはいつの日かわかりませんが、
春に梅が咲いた後に、桃の花が咲いてくれるのがいいなぁ。
そう思って、ちょうど裏のガラス戸を開けたところに植えました。


 
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すももの「サンタローザ」。
この間、田圃からソルダムを持ってきたので、その相方です。
すももは一本じゃ実をつけなくて、受粉樹という相方がいるのですよ。

 
 
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これはいちじくの「舛井ドーフィン」。
いちじくって、根を伸ばすから家の周りに植えちゃいけないとかいうし、
わざわざ植えるのもどうかな、と思っていたのですが、
アダムとイブにも葉っぱが出てくるし、
世界最古の栽培品種化された植物だということだし、
まぁ、手間のかからない果樹ということなので、植えてみることにしました。

ということで、
願いましては、蜜柑、枇杷、梅、ソルダム、すもも、レモン、プルーン、桃、いちじく。
9種類の果樹が揃いました。

あとオリーブがほしいところですが、まぁ、それだけ植えりゃ充分でしょ。
あとは野となれ、果樹園となれ。