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2010年8月31日

ウチの稲の成育状況

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あれだけ毎日やっていた草取りなのに、
もう穂が出たからしなくていいんだとなると、
何だか毎日が手持ち無沙汰で、ちょっと拍子抜けしております。

それでも、たっぷりと水がはられた田圃の稲たちは、
もう完全に独り立ちができているので、
日に日に穂もしっかりと実ってきて、だいぶ黄色味がかってきました。


まずは太郎から行きましょうか。


 
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これは陸稲モチの農林1号。

陸稲の水具合がまだよくわからないのだけれど、
やっぱり溝際の稲ほど、よく育ってるみたいだから、
陸稲といえども、水は嫌いじゃないみたいです。
なんだ、好きなら好きって言えばいいのに。

それで、この間だいぶ土が乾き気味になっていたので、
どかっと、表面が沈むまで水を入れてあげました。

全体的には、水稲と比べると貧弱な感じはありますが、
たぶんそれは稲のせいじゃなくて、
植えた時期が遅かったのと、やっぱり水加減ですかね。
来年は最初から、もう少し水っぽくしてあげてもいいのかなと思います。
  

次は次郎です。
道路側から見ると、次郎は全体的にしっかりと力強く育っているように見えます。
 

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これはアヤちゃんに種籾をもらったキヌムスメ、アヤキヌ。
アヤキヌは三郎に先に少し植えて、次郎には1週間か10日ほど後に
分けて植えたんですけどね。何故か次郎の方が先に穂が出ました。

まだ、ツンツンした感じですが、元気にがんばってます。


 
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これはカジタニさんにもらったキヌムスメ、カジキヌ。
アヤキヌの隣の畝なのに、こちらの方はだいぶ穂が実って垂れてきています。


 
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で、こちらがコシヒカリ。

どうです。いい感じで育ってるでしょう。
コシヒカリが一番、どの稲もバランスよく育っているような気がします。
畝の具合がよかったのか、それとも土質や水加減なのか、
何ともいえませんが、ウチの稲の中では優等生な感じです。


さて、最後に三郎です。

 

 
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これは赤米のべにロマン。
どうもイノシシに入られたみたいですね。
泥が混ぜ繰り返されて、そこだけ稲の姿がありません。

周りに電気柵はしてあるのですが、すり抜けてきたんでしょうか。
困ったものです。

まだ被害は小さいので、これ以上入らないことを祈ります。
今日、イノシシの入り口のところに曲がりくねった木の枝を置いておきました。
ま、おまじないみたいなものですけど。

何故かベニロマンだけは、穂が出ていません。
晩稲ではあるのですが、どうでしょうか。
ここは地盤が高く、なかなか水が土の表面まで上がらないところなので、
ちょっと心配なのですが、
古代米なので秘めたパワーで育ってくれることを願っています。


 
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これは黒米のオクノムラサキ。
この品種はもともとあまり強くないのかもしれません。
早くに植えたのですが、種籾からの発芽率もあまりよくなかったみたいです。
分けつもはかばかしくない。

古代米もいろいろと品種改良されているので、
もっと原種にちかい種籾にしたほうがいいのかもしれませんね。


 
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これはもち米のミコトモチ。
JAで購入した薬品まみれの緑色の種籾でした。
とはいえ、元気に育っております。

 

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これが三郎の入り口の方に植えたアヤキヌ。
ちょうど水の取り入れ口なので、小さな頃から水には困っていないヤツ。
どんなふうに育つことやら。

さてさて、いずれにしてもあと1ヶ月は水をたっぷりあげて育ってもらいます。

周囲では、もう稲刈りを済ませてナダラ(稲干し)にかけているところがあります。

ウチはまだまだ、もう2ヶ月ほどはかかると思いますが、
そろそろ稲木の算段をしなくちゃいかんなぁ、と思ったりしています。

2010年8月18日

太郎の草取り(三巡目)

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そうです。太郎は陸稲のもち米です。
一番最後に種籾を蒔いたので、まだ背丈が小さいのが多いのですが、
やっぱり、溝の側など水が近いところは、どうも生育がいいみたいです。

種を蒔いた時期に関わらず、
出穂するものは、その時期になると出穂し、まもなく花を咲かせるようです。
不思議なものですね。

 
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陸稲もやっぱり稲なので、やっぱり水がある方がいいのでしょう。
今回は陸稲ということであまり水を入れないようにしていたのですが、
溝にはいつも水がある方がいいようですね。

そういうことなら、太郎は三郎よりは水持ちがいいので、
来年は太郎に水稲を植えて、三郎を陸稲にしようかと考えてみたり。

それにしても、
やっぱり畝の高低と平衡はちゃんとやっておかないとね。
この冬の課題です。
水のあるうちにそれを記録しておかないといけないので、
明日はその作業。

それから稲が終わったら、今度は麦をどうするかだ。

先日、玄麦をたくさんいただいたので、これを種にしてバラ蒔きにできる。
バラ蒔きだと、一反あたり約12kg必要だけど、
今回はたくさんいただいたので、新たに購入しなくても充分まかなえそうです。

 
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とにかく、今日で草取りは終わり。
もう明日からすることがなくなった。
あとは水の入れ具合を見るぐらいかな。

思えば毎日草取りに追われてたもんなぁ。
それももういいですとなると、
やっと解放された途端に、なんだか拍子抜けした感じです。

来週からは、カフェの営業日を週4日に戻すかな。

2010年8月17日

穂が出た、ホ、ホ、ホ。

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あやや、ウチの稲にもついに穂が出始めた。
穂が出るばかりか、早いのには花が咲き始めた。
こりゃ、たいしたもんだ。

次郎さんの三巡目の草刈りを、と思っていたら、
三郎さんより遅く植えた次郎さんの方が、どうも早く穂が出てきたみたいだ。
水の関係なのかなぁ。

 
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「出穂が始まったら田に入ってはいけません」ということは、
どうも結実に影響するようです。

そんなもんで、
「お盆の間はカフェ優先」ということで開店していたのだけれど、
こりゃ、早く三巡目の草取りをやってしまわないと、と気持ちがあせって、
朝早く起きて草取りにいったり、夕方ちょっと早く閉めて草取りしたり、
おかげで、昨日次郎さんの三巡目の草取りも終わりました。
いわゆる「三番草までとった」というやつですね。

 
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思い起こせば、種籾からやっと芽が出た頃などは、
他の田では田植えも終わって苗が風になびいているというのに、
ここはいったい何を作っているんだろうかと、
側を通っる人は不思議に思ったことでしょうね。

でもほら、ここまで育ってくると、誰が見てもお米でしょう。
お米以外の何ものでもありません。
よくぞ、よくぞ、ここまで育ってくれたものです、ウウ。

しかし、遠目からはどの穂も順調に育っているように見えるのですが、
実際のところは、場所によって生育状況がかなりバラバラではあります。

畝がきちんと平衡になっていないのと、畝ごとの高低があるのとで、
やっぱり水がうまく行き渡らないのが原因のようです。
来年の大きな課題だなぁ。

これがどういう結果になるのか。
いずれにしても、もう稲に手助けできることはありません。
あとは、11月下旬あたりの刈り取りの日まで、
なるがまま、稲の生命にまかせるだけです。

 
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今朝、田圃に出てみると、
イノシシが出るというので、電柵が張られていました。
そういえば、草取りをしていてどうも倒れている稲があったのは、
あれはイノシシのせいだったんだ。


今日から、太郎の草取り(三巡目)にかかりました。

太郎の方は陸稲なので、あまり水は入れないようにしていたのですが、
よく見ると、ちょっと生育が悪いような気がします。
今年は日照りが続いたこともあるのでしょうが、
やっぱり充分に水を上げた方がいいみたいですね。

 
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最近は、ちょっと日暮れが早くなってきました。
7時頃になると、手元が暗くなって草が見え辛くなってくるし、
アブが大群で襲ってくるようになるので、退散、退散。

でも、最近アブ叩きがうまくなりました。
あいつは体がデカイので、
飛び立つのに、たぶんハエよりは少し時間がかかるんだと思います。

狙いを定めて、手に持った草刈り鎌でパシッとやると、
これが結構ヒットするんですね。

ブーン、ブーンと身体の周りでうるさくしてくると、
「いい加減にしないと、パシッといくからね!」といいながら。

アブのやつはハエに似てるので、
止まったら、両手をすりすりするんだよね。
そこを見計らって、パシッと。

まぁ、そんなことばかりやってると仕事が進まないんだけどね。

2010年8月12日

三郎の草取り(三巡目)

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5月連休明けの種蒔きから数えて、今回で三巡目となる三郎の草取り。
昨日ようやく終わりました。

あの小さな種籾から、よくぞここまで育ってくれたものです。
足腰がガタガタになりながら、草取りをしてきた甲斐もあるというものです。

そろそろ出穂が始まるから、三郎はこれで今期の草取りはおしまいです。


 
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これは黒米の「おくのむらさき」。
小さな穂が葉っぱの間から顔を出し始めました。

苗床にしていた畝は、
田植えをするのが遅かったので、まだ分けつも少ないのですが、
そうじゃないところは、だいぶ立派に育っている畝もあります。

水口に近いところは、いつも水に恵まれていたり、
畝の高いところは、周囲の溝までしか水が回らなかったり、
そういう環境の違いがイネに影響するのでしょう。

それぞれの畝によって、成長の具合もだいぶバラツキがあるようです。

 

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でもまぁ、全体的には何とかカタチになりそうです。

台風4号が日本海沖を通過して、昨晩は風も強かったようですが、
まぁこれくらいの風ではウチの稲は倒れやしません。


 
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これはひと粒だけ混じっていた異種の黒米、葉っぱまで黒い。
このイネが一番早く穂を出しました。

お盆があければ、次は次郎の三巡目の草取りです。
穂が出る前に全部済ませてしまいたいなと思っています。
そうしてあとは、刈り取りまで稲自身の成長にまかせます。

そうしたらら、9月には通常営業ができるかもしれません。
稲刈りはたぶん、11月か12月。
不耕起、直播き、無肥料、無農薬、完全手作りの自分米、楽しみです。

2010年8月 7日

為山塾の夏

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もう4年目になるのかなぁ。
毎年夏になると、いくつかの保育園さんが宅野にやってくる。

小津辺の浜は、内湾になっていて遠浅だし、あまり大きな波も来ない。
ゴロゴロの石場には、貝やヤドカリがたくさんいる。
透明な水だから、もぐれば小魚の群れが見えるし、時にはタコが歩いていたりする。

こんな海で思いっきり遊んだことは、
きっと大人になっても楽しい思い出となって残っていく。
都会の近郊には、もう海と呼べるような海なんかなくなってしまったけれど、
ここにはまだたくさんの生き物が生きていける海がある。


 
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お腹がすいて戻ってきたら、待ってましたの「そうめん流し」。

そのために毎年、山から太い竹を切ってくる。
竹というのは、だいたいまっすぐに空高く伸びているというイメージがあるけれど、
実際には、まっすぐな竹なんてほとんどないのです。
だからそうめん流しの樋を作るのも、結構たいへんだったりします。
曲がったのを切ったり、いい具合の深さにしたり、角やささくれを丸めたり。


 
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でも、
そうめんを流して喜ぶ子どもたちの声があれば、苦労の甲斐もあるというもの。
そうめんだけじゃなく、トマトを流したり、きゅうりや、タコを流してみたり。
太陽の下でみんなで食べる食事はとびきり楽しい。
 


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食事のあとに、大きな古民家「為山塾(いさんじゅく)」で過ごす昼下がりも格別。
天井が高くて、風がよく通るから、
建物の中はほんとに涼しくて、まるで別世界。
何といっても午後のお昼寝が最高です。


 
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昔ながらのかまどで炊いたごはんのおいしさも、
涼しい縁側に坐って、セミの鳴く庭を見ながら食べた記憶と共に、
きっと子どもたちの心にしっかり残っていくと思う。


 
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広い土間と、それを見下ろすように鎮座する巨大な鳳凰。
このホウオウが子どもたちには大人気。

築130年の古民家は、子どもたちにとっては不思議の国。

以前、海遊びに来たことのあるお兄ちゃんが、
今度は弟にそのホウオウのことを話して聞かせているんですね。
夜、みんなが寝静まった頃に、ホウオウが大きな羽を広げて飛び回るという伝説が、
兄弟の間ですっかり言い伝えになっています。


 
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お昼寝からさめたら、スイカ割り。
子どもたちには真っ赤なスイカがよく似合う。


 
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そうこうするうちに日も暮れて。
海に沈む夕日に、ピーナッツのような韓島も、やがてシルエットになって。

 
こうして過ごした為山塾での夏の記憶は、
今年もまたたくさんの子どもたちの胸の中で楽しい思い出となる。
「また、来たい!」といって、
今度はお父さんとお母さんを連れて、
先頭に立って道案内してやってくる子がいる。
うれしいね。

明日の世界を支える子どもたちのために、
おしつける教育じゃなくて、自分のことを棚に上げたお説教じゃなくて、
大人がしてあげられることって、たぶんそんなに多くない。

きれいな海と自然、奇跡的に残された大きな古民家。
何か作られたものにお金を出して興じるのじゃなく、
ただそこにあるものを、あるがままに体験できることが、本当に幸せなんだと思う。


来年もまた、こういう機会が作ってあげられることを、心から願います。