なんてきれいんだろう。
ひと晩冷凍してカチンコチンになった完熟梅は、
昨日よりも、もっととろけるような黄色になっていました。
立ちのぼる冷気に包まれる瓶の中がとても幻想的です。
梅仕事のしめくくりは、
梅ジュース、というか梅ジュースの元になる梅シロップです。
砂糖漬けにするだけなんですけどね、
ひと晩冷凍した梅を砂糖まぶしにするのがミソです。
浸透圧でいい具合に漬かるのだそうです。
こちらはらっきょうの仕込み。
10日ほど塩漬けにしていたのを、昨日から水にさらして塩抜きしました。
らっきょうはうまいんだけど、ちょっと臭いんですよね。
らっきょうを漬ける瓶は、もうらっきょう専用にしないと、
洗っても洗ってもらっきょうの匂いが抜けません。
この塩抜きだって、水を流した洗い場の付近は、しばらくらっきょう臭が漂います。
だから塩抜きは雨の日にしようと思ったのでした。
だって、ウチら辺はまだ下水道がないものですから、
家のまわりのドブがひどいらっきょう臭になったんじゃ、ちょっと申し訳ないから。
これでひと月半ぐらいしたら食べられます。
来年は、ウチの畑で育ったらっきょうで漬けられればいいなと思います。
いや、昼ごはんを食べたらすぐに田圃に行こうと思っていたのですが、
午後から、ざんざ雨が降ってきたものだから、
ちょっと小雨になるまでと、残っていた仕込み仕事を片付けたのでした。
それでも雨がやまないのでどうしようかなぁ、と思案したのですが、
そうだ、とりあえず田圃に行って、小雨になるまで本でも読んでればいいやと、
思ったのです。
今、早川義夫の「たましいの場所」という本を読んでいます。
知ってる人は知ってるけど、知らない人は全然知らない。
「サルビアの花」という曲は知ってる人もいるかもしれないけれど、
昔「ジャックス」というバンドで歌っていた早川義夫さんです。
表舞台からはすぐに引退して、
ずっと小さな本屋の店主をしていたのですが、
数年前に店をたたみ、また歌を歌いはじめました。
その歌が凄まじいのです。
「躁と鬱の間で」 早川義夫
こんなに直球で歌われると、ちょっと困ってしまう。
心臓をわしづかみにされたようで、
はなうたみたいに口ずさもうとしても、喉がつまって歌えなくなる。
僕のダークサイドに響いてしまうんですね。
早川義夫さん語録の「キレイなものbot(Twitter)」を作ってしまいました。
自分用のメモですけれど。
今度、9月に鳥取で早川義夫さんのライブがあるというのを知り、
「行きたいなぁ、行きたいなぁ」、と真剣に思っています。
それはそれとして、
3時過ぎにちょっと小雨になったので、本を読むのをやめて、
長靴を履き、かっぱを着て、車から出ました。
ここ数日の雨で、次郎もだいぶ水浸しになっています。
いや水田だからこれでいいのですが、ふだんあまり水を入れていないので、
少し抜いた方がいいだろうかと、余計な気をつかってしまいます。
一番最初に植えた三郎のベニロマンの畝が草だらけになっていたので、
今日はここの草取りだけして帰ろうと思いました。
苗はもう分けつがはじまっているようで、
最初の草取りの時よりは、だいぶ背も高くはなっているのですが、
こうなると今度は同じようなイネ科の植物と区別がつきにくくなる。
さわると稲は茎が扁平になってるし、よーく見るとわかるんですけどね。
ジャッ、ジャッ、っとざまくに鎌で刈ってると、うっかり稲まで刈っちゃいそうでこわい。
だから慎重に、一本一本確かめながら刈りました。
それでも何本かは、「あっ!」と思ったらもう刈っちゃってて、
「ごめん、ごめん」と何度も何度もあやまりました。
ここまで共に苦労して育ってきたのを知ってるから、本当に申し訳なくて。
「ごめんね。明日補植してあげるからね。」
苗床の苗も最初の方に蒔いたのはだいぶ分けつも進んでいるようです。
もう、植え替えても他の草に負けずに育ってくれるでしょう。
だから、明日は田植えをしようと思っています。