裸麦ごはんと焼きミカン
大麦は殻が固くてなかなかはずせない。
昨年はそれに懲りたので、裸麦を蒔こうと思って玄麦を買ったのでした。
その余りをごはんに入れて炊くと、これがめっぽうウマイ。
もう、粒そのままなんで、齧ると口のなかでクキっと音がする。
だから、よく噛んで食べないといけない。
梅干しと口にいっぱいのご飯をつめこんだら、
いったん箸を置いて、手を組んで、
口の中からクキっと音がしなくなるまで、ひたすら噛む。
おかずと一緒に食べることができないから、おかずはおかず、ごはんはごはん。
別々食べの原点に戻ってきたようだ。
普段の二倍、三倍の時間をかけて、頑張ってごはんを食べることになる。
そうすると、
普段はガァーっとかき込んで、おなかいっぱい食べる癖がついているのに、
この食べ方だと、ある程度食べると、「もうこれ以上食べられません。」
という状態になってしまって、本当にもうひと口も食べられなくなるのだ。
こういうのもいいかもしれない。
そして、デザートには「焼きミカン」。
ストーブの上で皮ごとこんがり焼くと、皮の焼けるいい香りが漂ってくる。
上も下も横も斜めも、ひっくり返しながらよく焼くと、
ミカンがあったまってふくらんでくる。
ちょうど焦げ目がついて、いい頃合いになったら、
アッチアチと言いながら、超ホットなみかんの皮をむく。
ふくらんだ時に、
白いスジなんかは実からきれいに剥がれてる。
つるんとして、湯気を出しながら、ホットみかんのおでましだ。
これがまた、焼きミカン独特の焦げた香りがしてたまらない。
本当においしいんだから。
ご家庭なら、餅アミでガスの火でやってもいいとい思うけどね。
やっぱり、ストーブの上が一番でしょ。
このバリエーションで、「お風呂ミカン」というのもある。
お風呂に入る時に、みかんと一緒に熱いお湯にあったまる。
そうすると、これまたみかんがふくらんでくる。
身体も洗い終わって、もう一度湯につかって、
ひと息ついた頃に食べると、ちょうどいい具合にでき上がっています。
「お風呂ミカン」も、相当うまいです。
気をつけなくちゃいけないのは、
みかんを食べる前に、うっかり歯を磨いたりしないことです。
歯磨きの後のみかんは、はっきり言ってまずいです。
では、どちら様も、おいしい冬をお楽しみください。