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2009年12月31日

昇る月

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ビルの林立する都会でも月は昇る。
大晦日の月がこんなにまん丸なのだとは知らなかった。
2009年最後のまん丸の月が昇り、
それを追いかけるように、やがて2010年最初のまん丸の朝日が昇る。

昇る朝日とは反対に、
実は僕たちが沈んでいるんだということに、もう気づかなきゃいけない。
月も太陽も毎日昇り続け、そして僕たちは毎日沈み続ける。

それでも、沈みながらでも、歌は歌える。
風の音で声がかき消されようが、構いやしない。
僕は僕がここに生きている証に、明日も大きな声で歌い続けよう。

Don't cry over spilt Milk.

もうミルクは溢れ始めているのだから。

2009年12月25日

「ダービーハット型リモコン飛行船」のこと

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それが正式には何という名前なのか知らない。
また、そんなものが本当に実在するのかもわからないけれど、
僕は昨日もずっとそれで遊んでいた。

帽子ならつばにあたるところを持って、
ちょうどフリスビーを投げるみたいに、
胸の前から勢いをつけて、風に乗せるみたいにリリースするんだ。

そうして遠くへ飛んだところで、
手元のリモコンで、飛ぶ方向やスピードを操作するのだけれど、
これがなかなか楽しくて。

昨日が初めてじゃないからね。
目標物をかすめて飛ばしたり、それをぐるっと周りこんでみたり、
操作も慣れたものです。

だから昨日は、集まってきた子供たちにやり方を教えてあげてた。


そんな夢を見た。


夢の中でも、「これは夢だな」って、もうちゃんと自分で分かってるんです。
それで、「あぁ、前もこれで遊んだよ」っていう、懐かしい記憶がある。
夢の中で、また同じおもちゃが出てくるのが楽しい。

「ダービーハット型リモコン飛行船」。
名前は知らないけど、わかりやすく説明すると、そんな言い方になる。
これ、どこかで本当に作ってくれないかなぁ。
すっごくおもしろいんだけど。

でも、考えてみれば、まるでUFOが飛んでるようなものだ。
推進力をどうやってコントロールすればいいのか。
なかなか技術がついていかないかもね。

じゃ、遊びたい人は、ウチの夢までお気軽にどうぞ。
一緒に遊びましょう。


 
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話は変わるが、この間収穫した大豆をさやから出して、
鶴の子と緑豆と黒豆に分けた。
どうしようもない虫食いや黒く縮こまって変色したものは捨てたけど、
見た目が悪かったり、ちょこっと虫に食べられたりしてるのは捨てるに忍びなく、
一晩水に漬けて戻した。

どうやって食べようかとレシピを検索していたら、
「ちくわと大豆の煮物」というのがあった。
こういうの昔よく食べたよなぁ、と思って採用。

もうひとつ、「大豆の甘辛揚げ」というのがあって、
子供たちの給食の人気メニューなのだそうだ。
自分たちの給食にはこういうのなかったけど、いいかもしれないと思って採用。
そして作ったのがこの写真。

大豆にかたくりをまぶしてから、
フライパンにたっぷり油を引いて、こんがりとなるまで炒り焼く。
そうして、砂糖2・醤油2・酢1のタレに浸してできあがり。

簡単だけど、これがめっぽううまい。
ごはんが何ぼでも食べられますわ。

願いましては、今日の夕食は、
「ちくわと大豆の煮物」。
「大豆の甘辛揚げ」。
それに、いただきものの「おからコロッケ」。

ん、これって、もしかしたら大豆づくしだったかもしれん。

2009年12月23日

裸麦ごはんと焼きミカン

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大麦は殻が固くてなかなかはずせない。
昨年はそれに懲りたので、裸麦を蒔こうと思って玄麦を買ったのでした。
その余りをごはんに入れて炊くと、これがめっぽうウマイ。

もう、粒そのままなんで、齧ると口のなかでクキっと音がする。
だから、よく噛んで食べないといけない。
梅干しと口にいっぱいのご飯をつめこんだら、
いったん箸を置いて、手を組んで、
口の中からクキっと音がしなくなるまで、ひたすら噛む。

おかずと一緒に食べることができないから、おかずはおかず、ごはんはごはん。
別々食べの原点に戻ってきたようだ。
普段の二倍、三倍の時間をかけて、頑張ってごはんを食べることになる。

そうすると、
普段はガァーっとかき込んで、おなかいっぱい食べる癖がついているのに、
この食べ方だと、ある程度食べると、「もうこれ以上食べられません。」
という状態になってしまって、本当にもうひと口も食べられなくなるのだ。
こういうのもいいかもしれない。


 
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そして、デザートには「焼きミカン」。
ストーブの上で皮ごとこんがり焼くと、皮の焼けるいい香りが漂ってくる。
上も下も横も斜めも、ひっくり返しながらよく焼くと、
ミカンがあったまってふくらんでくる。

ちょうど焦げ目がついて、いい頃合いになったら、
アッチアチと言いながら、超ホットなみかんの皮をむく。


 
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ふくらんだ時に、
白いスジなんかは実からきれいに剥がれてる。
つるんとして、湯気を出しながら、ホットみかんのおでましだ。

これがまた、焼きミカン独特の焦げた香りがしてたまらない。
本当においしいんだから。
ご家庭なら、餅アミでガスの火でやってもいいとい思うけどね。

やっぱり、ストーブの上が一番でしょ。


このバリエーションで、「お風呂ミカン」というのもある。
お風呂に入る時に、みかんと一緒に熱いお湯にあったまる。
そうすると、これまたみかんがふくらんでくる。

身体も洗い終わって、もう一度湯につかって、
ひと息ついた頃に食べると、ちょうどいい具合にでき上がっています。
「お風呂ミカン」も、相当うまいです。

気をつけなくちゃいけないのは、
みかんを食べる前に、うっかり歯を磨いたりしないことです。
歯磨きの後のみかんは、はっきり言ってまずいです。


では、どちら様も、おいしい冬をお楽しみください。


2009年12月22日

ひん曲がった鍬

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鍬を入れたらゴンとはねかえる。
石かと思ったらヨシの群生した根っこだ。
これがなかなか固くて鍬が入らない。

それでも何度もやってると端から少しずつ崩れてくる。
鍬が入ったところで、根ごと起こそうと梃子にしても、
根が張っていて、これがなかなかビクともしない。

この野郎と思って、ムキになってぐいぐいやってると、
鍬がひん曲がりやがった。
曲がる方も曲がる方だけど、自分も少々大人気なかった。


 
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まぁ、そんなこんなで三郎の作業はすべて終わりました。
納屋に僅かに残っていた米ぬかを、
祈りをささげるように、畝の上で風に飛ばして区切りをつけました。

さて、終わってみると、たいへんだったことは忘れるもので、
「この調子で次郎もやってみるか」、と
おにぎりランチの後に、さっそく次郎に取り掛かったのでした。

もう、草をよけるのも面倒だし、
次郎はさほどでこぼこもないような気がしたから、
土を砕いて草を被せるだけにしようと思ってかかった。

4m幅の、三郎の畝は12枚。次郎の畝は18枚あった。
次郎の作業は意外とはかどって、
今日のうちに6枚こなすことができた。

そうして、ふと空を見上げると、竹林が夕陽に染まっていた。


 
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土砕きと草被せがあと12枚終わったら、
もう一度、次郎の周りの畦の草刈りをして、次郎も完了。
あと二人日かな。今年中にできればいいのだけれど。

でも、今日は何だかよく働きました。
5時のチャイムが鳴る前に、
「もう働けません」、と田圃をあとにした。


 
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これは今日収穫した人参とじゃがいも。
ジャガイモは道の駅で買ってきた芽が出たメークインを植えたのですが、
ちっちゃいのがいくつかしかできてなかった。

明日、全部掘り出して畝を整えておきたいな。
明日は休みの日だけど、お昼にお客さんの予約が一組あるのでオープン。
今日は早く寝て、午前中に畑をやっちゃおうかな、と思ったり。

でも、天気予報を見ると明日午前中は雨。
うまくいかない。

2009年12月20日

雷・風雪・波浪注意報

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たまに陽が差したりもするのだけれど、
雪が降りそうで降らないで、風がびゅんびゅん吹いている時が一番寒い。
午前中はそんな風で、午後になると雪が舞いだした。
風雪です。

こんな天気じゃ人は外に出歩こうなんて思わない。
午前中は葱坊主の種取りをして、
午後からは、「よーし」と思って、チェーンソーで木を切ることにした。
ワシントンじゃひどい寒波で非常事態宣言が出たそうだが、
風雪なんかに負けてはいられない。

今までだったら短く6つに切らなくちゃいけなかった丸太も、
新しいストーブなら、3つに切ればいい。
つまり5回チェーンソーを入れなくちゃいけなかったのが、2回で済むということだ。
ガソリンの節約にもなる。
これはやっぱり画期的なことでしょ。

そうやって薪をたくさん作って薪小屋に積んでおくと、
それを見ただけで、何だかとてもリッチな気分になれるんです。

 
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稲干しのすがた」という本を読んでいます。

今じゃ実った稲は大型のコンバインでガーっとやって、
すぐに機械乾燥にしちゃうところがほとんどなのですが、
まだ自然乾燥が当たり前だった時代に、
その稲の干し方を全国歩いて調べた人がいるのです。
そんなことが貴重になるんですね。


刈った稲はどこでも稲架に掛けるのかと思っていたらそうじゃない。
風の強く吹く土地なんかは、刈ってそのまま束ねて立てておく「地干し」や
田の中に積んで乾かす「積み干し」というのもあるそうだ。

「ハデ二十日」。
二十日間を目安に乾燥の度合いを見計らって脱穀する。
この呼び方もいろいろで、三重や和歌山ではサガリ、
このあたり仁摩町ではナダラと呼ぶ。


 
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温泉津町西田のヨズクハゼは全国的にも有名だが、
試しにやった人がいうには、風が強いところでないと乾きが悪いと。
そのかわり、この組み方は非常に堅固で、大型台風にも倒れなかったということです。

いかに稲架の材料を少なくして、組む手間を省き、
なおかつ、よく乾き、強い風が吹いても絶対に倒れないようにするか。
これがハザカケの至上命題です。
全国各地のスタイルには、その工夫のあとが様々のカタチに残っています。

ハザカケは一反で二人手間。
三叉稲架でサンギ(足材)百二十本、ナガ(横木)が八本。
つまり、約六間の横ざお一本に、五組の三叉足がつくことになる。

稲を束ねるのは、以前は刈った稲の中から四、五本抜き出し、
穂付きの稲で束ねていたが、
その後、前年の稲ワラをなったものを腰につけ、束ねるようになった。
稲ワラをなうのは稲刈り前の夜なべ仕事。

稲の掛け方もいろいろで、稲束を半分に分けて掛けるのをワリガケと呼び、
九対一や七対三などに分けて交互に掛けるのをコデカケという。
ワリガケは乾きが早く、コデカケは遅い。
そのかわり、コデカケだと稲が倍も掛けられ、稲架材の節約になる。

掛け干しした稲の上には、フタと呼ぶ雨よけの稲をのせる。
これにものせ方がいろいろあって、
横木に平行に穂が重ならないように重ねて寝かせていくもの、
横木に直角に穂を片側に揃えて寝かせるもの、穂を交互に出し寝かせるものがある。
これも平行よりは直角に、片側よりは両側に出したほうが稲は多くのせられる。

稲架の立て方としては、南北に長く立てる方が、稲に朝夕の陽が当たりよい。


 
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仁摩町大国でやっているナダラは、「杭立て稲架」というやり方だ。

杭を打ち横木を一本渡す。そしてその下にもう一本の横木。
もともとは、風が強いために横木に稲を掛けただけでは稲が反転して、
飛ばされてしまうため、中ほどに細い竹を渡して防いだという。
今では同じ太さの横木で二段がけにしています。
また稲の掛け方も、昔は九一にして交互に密に掛けていた。
これは、それでも干しあげる強い風が吹くということであったが、
今は七三にしています。


 
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群馬県の方でやっている「三叉井桁稲架」。
これがいいなぁ、と思います。
井桁に組まれることで四方からの風にも強く、
直線に立てたものより、三叉の足が四組少なくてすむ。

屋敷まわりや畦の立木を利用した「立木稲架」。
これも山間では時折見かけます。
これなら横木を渡すだけで組む手間が省けてよさそうだが、
今から木を並べて植えるのもたいへんだし、田の日当たりも悪くなるという。
難しいものだ。

稲架が足りなくなるぐらい、お米が実ればいいんだけどね。

2009年12月19日

種取り仕事

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今日は午後から、その大豆をさやからはずしていました。
カラカラに乾いたさやを指でつまむと、パカっと開くのがいいヤツですね。
しばらく同じ作業をやっていると、カンがつかめてくるからえらいもんだ。

固くてなかなか開かないのは、だいたいもう黒くてだめになってたり、
虫さんが中で食事中だったりするのが多い。
そうとは分かっても、やっぱり中を見てみたいのが人情ですね。

なんで昼間からそんなことをやっているかというと、
だってほら、昨日からこんな天気予報だから。


 
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この辺はよっぽどじゃないと雪が積もったりはしないのだけれど、
冬は突風、吹きまする。
それに雪が混じったりするものだから、その風が冷たいのなんの。

こんな日は、よほど用がないと人は外に出歩かない。
お客さんも来そうにないので、
今日は午後から気になっていた種取り仕事にとりかかったのでした。

ソーメン瓜の種子を封筒に入れ、
ささげのさやから豆を出し、
小さなニラの種を花殻から選りだし、
ネギ坊主はちょっとやりかけて、辛気臭いから後回しにし、
そうして大豆にとりかかったのでした。

 
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さやから外して、いいのと虫くいのボロとにわける。
味噌を作るほどはないかもしれないけれど、来年の種にするぐらいはある。
さやが固くて割るのにてこずる。

それというのも、ここ数日の寒波で、
私の手は、あわれにも、ヒビわれ、あかぎれなのです。
そのうえ、焚き付け用の枝を片付けたり、壊れたよしずを切ったりしていたら、
もう、手が傷だらけになってしまった。

多少の傷は働いた勲章ですけどね。
メンソレータムを擦り込んだり、
女の子みたいに、水仕事の後にハンドクリームをつけたりしています。

風がガラス戸をガタガタと揺さぶる。
この分じゃ、明日も大豆とねぎぼうずの続きかな。

2009年12月17日

虹の向こうに

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宅野の町に虹がかかっていた。写真でわかるかなぁ。
昨日のことだけどね。
空に向かう方は消えかかってるんだけど、また向こう側は地についていた。
ちょうど宅野の町の両端から虹が伸びていた。

「Over the Rainbow」というのは、「オズの魔法使い」の映画に出てくる。
虹の向こう側には、素晴らしい世界がある。
この宅野の山の向こうには、ウチの田圃がある。


 
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来年の稲作りのために、三郎の仕上げをしています。
結構、畝がでこぼこになっているので、それを平らにします。
溝を掘って出た土の塊りを、

 
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鍬でこんな風に砕いて、低いところに持って行ってならします。
手でやるもんだから、なかなか平らにはなりにくいですが、
まぁ、だいたい。

水を入れてからやろうと思っていたけど、
塊りなら、何度か鍬を入れると崩れるので、
かえってどろどろにしない方がよかったかもしれない。


 
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そうして土を動かしていたら、こんなヤツが現れた。
昨日からあられまじりの雨が降ったり、急に寒くなったからね。
冬眠していたんでしょう。

土の上に出ても、ちじこまって動かない。
仕方ないから、また土の中に埋めてやったよ。
眠りを邪魔してわるかったね。


この作業は、畦によけておいた草を全体に被せて終わり。
春にはここを苗床にするので、
草を被せる前に少し米ぬかを撒いておこうと思ったんだ。

JAに行ったらただでわけてくれるというから行ってみた。
そうしたら、畜産農家などの契約者にしかあげられない、と。
何だよ、ウチだって精米してんのに。
ウチの分、かえせ。

あちこち電話してみたが、どこも手に入らない。
まぁ、いいや。
刈った草で我慢するか。

本当は、三郎を今日で終える予定だったのですが、
草戻しを全部終える前に5時のチャイムがなってしまった。
仕方ない、続きはまた今度。

今年度中には、どうも三郎しかできそうにない。
まぁ、人間できることしかできない。
長い目で見よう。

稲作初年度は、まず三郎からスタートすることにします。

2009年12月15日

三郎、制覇!

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三郎、平定の図


 
やっと、三郎の溝を掘り終えました。
もう12月の半ば、こんなにかかるとは思わなかった。
まだ夏の暑い時分から掘り始めて、
途中、なかなか田圃に出れない日があったからね。

でも、いつかは終わるものです。
年が変わる前に掘り終えてよかったです。
後は、水を入れて高低差をなくす地ならしをして完了です。


 
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しかし、その地ならしがこれまた手間がかかる。
地ならしの前に、刈った草をいったん畦によけないといけないのだけれど、
この大量の草をよける作業を今日やっていたのですが、これが結構きつい。

でも、晴れてるときに少しでもたくさんやっておかないと。
そう思ってノンストップで頑張った。

今時分は、5時を過ぎると急に暗闇が迫ってくるので、
5時のチャイムが聞こえてくるまで、できるだけ手を休めずに働きます。
朝からおにぎりを持って田圃に出て、ランチ休憩だけで5時のチャイムまで。


 
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今朝、起きた時はちょっと寒い日だなぁと思ったけれど、
田圃に出たら、やっぱりTシャツ一枚です。

明日も晴れればいいのに、と思って天気予報を見たら、
何と、今週後半から雪マークになってるじゃないですか。
まぁ、雨よりはいいけれど。

やっぱり、雪でも田圃に出るんだろうな。
大雪じゃなければね。


 
 

2009年12月14日

土間の猫

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土間に落ちた水を足でこすったら、猫が出てきた。
雪舟は足でねずみを描いたそうだが、
描こうと思って描いたのか、足でこすったら、
たまたまねずみが出てきたのか、定かではない。
たまなら猫だし、どちらも動き出したとすれば、もちろん猫の勝ちだ。

 

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また雨になりそうだというので、畑の大豆を全部収穫した。
手当たり次第に蒔いたから、枯れ枝だけでも結構な量だ。
まだ、これの倍ほどはある。

それでじっくりと見たんだが、
やっぱり、あまり実が入ってないみたいだ。
それに未だにサヤが青いままなのがあって、何だかおかしい。

それでも選んで、実が入っているサヤだけをむしりとったのだけれど、
30cmほどのザルに二杯ぐらいかなぁ。
ボロが多くて、これじゃ味噌を作るほどもない。

大豆を買ってきた方がいいってか。
それをいっちゃいけない。

明日、晴れてたらジャガイモを掘ってみよう。
この間見たら、もう葉っぱが黄色くなっていたのだけど、
田圃の方のかたがつかないので、
畑に向かう時間がなかなか取れないのだ。

大豆を採ったので、あとはジャガイモを掘り出したら、
来年の春蒔きのために、ちょっと畝を整えておこうと思っています。
田圃も早くかたをつけたいし。

明日から3日ぐらい、とにかく雨が降らなければいいのだけれど。
お願いしますだ。

2009年12月10日

例のものが・・。

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運送屋さんから、「これから持って行ってもいいですか」と確認のTEL。
「ええ、いいですよ。」とさりげなく応えた。
本体が72kgもあるからね。運送屋さんだって一人じゃ運べない。

ほらほら、こんなので来ると思ってたんだよ。

「FRAGILE」とかの赤いシールが貼ってあってね。
中国からゆっくり船便で来たんだろうなぁ。
舞鶴かなんかで陸揚げされて。

あーた、中国製を馬鹿にしちゃいけません。
たたらだって、石見銀山の銀の抽出だって、
金属の精錬や加工技術はみんな中国や韓国から教わったんだから。
あっちは扱ってきた歴史が違う。

で、さっそく梱包を解いて、
立ち上げの煙突だけ長さ調節をして、さっと付け替えようと思ってた。
そうして煙突を外して見ると、
途端に黒いすすがドォーっと落ちてきた。

「うーん、この際だから煙突掃除をするか」
小雨の振る中を、黒いすすを浴びながら急きょ煙突掃除夫に。
まったく泥縄だが、仕方がない。

そうして、新しいストーブに煙突をつなごうと思ったら、
何と!
今ある煙突と、新しい煙突の径が合わないじゃありませんか。

今ついてるのが、だいたい110mm程度だと思って、
ホームセンターで市販の煙突を見たら、106mmの次は120mm。
なら106mmだと、誰でも思うじゃないですか。

ところが106mmを買ってきて合わせてみると、がぽがぽ。
今あるのは、115mmほどの規格外サイズだったんだ。

仕方がないので、これは接合部を耐熱テープで巻くしかないと考え、
急きょ、ホームセンターに走る。
まったく泥縄だが、仕方がない。

ホームセンターでいろいろ見ていると、
耐熱テープというのが、アルミのくせに馬鹿高くて、
「耐熱パテ」というやつが比較的リーズナブルだったので、これにした。

接合部のすきまに、耐熱パテを注入し、ドライヤーで少し固め、
そうしてようやく新旧の煙突をつないだ。


 
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そして、火入れ式。

まっさらなストーブの底に、うやうやしく先代の灰を敷いて、
焚きつけの小枝を入れた。
庫内が広いから、キャンプファイアーみたいに薪が組めるんだ。

 

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ニ方向がガラス面になっているので、
あっちからもこっちからも、炎のゆらぎが見える。
ね、いいでしょ。

それでも買ったばっかりだから、
まず、「慣らし運転」というのをやらなくちゃいけない。
鋳物だから、あまり急激な温度変化はよくない。
少し温度を上げたり冷やしたりというのを、最初に2、3回やるといいそうだ。

 
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最初は、油や塗料なんかが燃えるんでしょうね。
ちょっと臭いので、あっちもこっちも窓を開けながら燃やす。
何だか、寒い、あったかい。

 
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煙突をサイドにつけたから、ストーブの上は超フラット。
鍋ややかんが三つは載せられる。
この上で三角座りだってできちゃうぜ。

ちょっとかちかち山になるけど。


 
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先代は古風でスタイリッシュな感じがとてもよかったけど、
いかんせん小さいので、熱しやすくて冷めやすかった。誰かみたい。
それで、知らない間に消えちゃわないかと、
いつも薪と火の心配をしなくちゃいけなかった。

今度のは薪がたくさん入るし、かなり大きなヤツ(44cm!)まで入るので、
しばらく放っておいても、ひとりで勝手に燃えているのがいい。
灰の掃除も1、2週間に1回でいいようだ。
大薪喰らいになるかもしれないけれど、薪作りが圧倒的に楽チンになる。

言うことなし。今のところ。

まだ、ガンガン焚いたことがないからよくわからないけれど、
店内も、今までよりはだいぶあったかくなると思うよ。
ちょうど、明日からカフェ曜日です。
みなさん、ぜひ新顔のストーブにあたりに来てくださいね。
 
そうそう、これまでにもたくさんの方に薪をいただきました。
これからもどうぞよろしく。
でも今までみたいに割らなくても、ちょっと大きなサイズでOKですから。
 

2009年12月 9日

建具職人みたいに

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今日は雨が降りそうだというので、
田圃に出たい気持ちを抑え、朝から為山塾の台所の窓を修理しました。
修理といっても、枠木も朽ちて、ガラスも割れ、
木っ端微塵になったのだから、新調ですね。

大きなガラスの2枚。
右側の1枚は少し前に崩壊した時に作ったもの。
そしてその隣は今回作ったもの。
偶然にも同じ大きさの窓枠があったので、同じタイプにできました。
明るくていいでしょ。


 
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外から見るとこんな感じです。
白木のままなんで、ちょっと初々しいですが、
柿渋かオイルステンでも塗ると、それらしくなると思います。

杉板を重ねて傾斜をつけてるところなんか、なかなかでしょ。
難点はハメゴロシにして打ち付けてあるところなんですが、
もうガードレールだって朽ちて機能していないから、
これでいいと思います。

台風が来ても飛びません。


 
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ソルダムを植えました。
初夏においしいのが実れば、うれしいな。
桃栗3年、柿8年、ソルダム何年?

2009年12月 8日

Dig it !

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今日はいい天気でした。
朝から田圃の溝掘りです。
午前中は一本しか掘れなくて、田圃の畦で少し早めのランチ。

脇の水路を流れる水に、陽の光がキラキラと跳ねていました。
本当にきれいな風景って、写真には上手く撮れないんだよね。
ただ、きれいだなぁ、と思って、
こんなあたたかくて、穏やかな風景の中にいると、
何だかきっと死ぬ前に、
きっとこういう風景が脳裏をよぎるんだろうなぁ、と思ってしまいます。

溝掘りはなかなか素敵なしごとです。
ひと掘り、ひと堀が、何かの罪を償っているようであり、
正座して一人する写経のようでもあり、

 
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でも、最初の1時間ぐらいは、ちょっと気が遠くなる。
「そのうち終わるから。来年はしなくていいんだから。」と自分に言い聞かせながら、
休むと余計にしんどくなるので、休まずにたんたんと掘り続ける。

そうすると、1時間ばかりやってると、身体が慣れてくるんです。
ひょっとしたら、ランニング・ハイってのに似てるかもしれません。
呼吸をするように、一定のリズムでこなせるようになる。

いつもなら、それから五時のチャイムがなるまでやりつづけるんだけど、
今日はきりのいいところで引き上げた。
午前中一本、午後から二本、今日は三本しか掘れませんでした。


それというのも、この間の大風で崩壊したのは、
ウチのよしずだけじゃなくて、
昨日のぞいてみると、為山塾の台所のところの窓が一枚、吹っ飛んでいました。
床は割れたガラスが散逸。

やれやれ。
この間、そこの窓を一枚修理したばかりなのですが、今度はその隣。
窓枠の木が、もうどこも朽ちかけているのです。
あの時に、隣の窓もちょっと補強しておけばよかった。

ひとつ仕事を片づけようと思うと、またひとつ仕事が増える。
世の中はそういうものです。
今日、寸法を測って段取りをつけたので、窓の修理は明日の仕事。

そう思って天気予報を見ると、明日から曇ったり雨になったり。

やれやれ。
田圃の溝掘りがもう少しで終わろうというのに、
それが終わったらじゃがいもを掘って、
来春のために畝を整えておこうと思っているのに、
なかなか思うようにさせてくれない。


 
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40cmぐらい。
これぐらいの薪なら、割らなくても入るヤツがいいよね。
ふふ。

2009年12月 5日

よしず崩壊

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今日は朝、陽が差していたので晴れるのかなと思っていたら、
昼前からだんだん灰色の雲が空を覆ってきて、風が吹き出した。
そうしてぽつりぽつりと雨も落ちてきた。

昼過ぎにはもう、嵐だ。

おかげでキッチンのところのよしずが突風で崩壊した。
見事な崩壊ぶり、あっぱれであった。

2009年12月 3日

バケツ猫

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バケツ猫だか、植木鉢キャットだか、
前はクロッチがよくここで昼寝をしていたのだけれど、
叔父さんも、もうだいぶ身体が大きくなったし、
子どもたちに席を譲ったのかもしれない。

こいつら、もう乳離れしてるのかと思ったら、
この間、まだお母さんのお乳を飲んでいるのを見つけた。
だからまだ、ミャー、ミャー、赤ちゃん声なんだ。

 
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仁摩小からみた山の紅葉。
こんな風に見たら、すごい山の中の学校みたいだけど、
そうでもない。結構、海のそば。

 

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少し視野をずらすと、ひょっこりひょうたん島が見える。
韓島だけど。

今日は仁摩小のパソコンクラブ指導の最終日でした。
小学校の教室は暖房がよく効いて暑いぐらい。

いつもは古民家で、土間で、薪ストーブなので、
場所によっては寒くてあったかいけど、自然換気がここちよい。
それに慣れてるから、完全暖房の締め切った部屋にずっといると、
何だか息苦しくて、それこそ新型インフルエンザにかかりそうな気持ちになる。

その薪ストーブだけど、
この2、3日、もう少し大きなストーブを買おうか、どうしようかと、
あちこちネットをブラウズしていたら、もう物欲に心を奪われてどうしようもない。
大きな丸太が入れられるという誘惑に、勝てそうにない。
たぶん近いうちに買っちゃうんだろうなぁ。

今はどしゃぶりだけど、
明日から、4日間はカフェの営業日。
晴れたら田圃に出たい気持ちを抑えて、晴れてもカフェのおやじを勤めます。
だから、みんな来てね。

2009年12月 2日

スウィート・ノベンバー的

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12月特別営業シフトの初めての休業日。
今日は、一人でずっと「love love love」を聞いていた。
Dreams come true。
Dream comes true じゃなくて、Dreams come true なんだ。

いっぱいある方が夢らしくていいのか、
それとも叶えられない夢なら、夢のまた夢みたいなものだから、
叶えたい夢なら、たったひとつあればいいじゃないか、とか。

でも、ずっと家に閉じこもってたわけじゃなくて、
朝からと、お昼ご飯をはさんで5時のチャイムが鳴るまでずっと、
2ラウンドびっしり、田圃の溝掘りをした。


 
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おかげでだいぶはかどった。
三郎の外堀を掘り終えて、中筋を4本済ませた。
すももの周りはこんな風に丸く掘った。

三郎は、畝が平らじゃなくて、でこぼこが多いので、
掘りながらも、あちらの土をこちらに持っていったり、結構、手間がかかる。
それでもこのまま天気が続くなら、
あと3日ぐらいで三郎を制覇できるかもしれません。

今日は満月かな。
とってもクリアな、いい月が出ています。


 
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裏庭にみかんの苗を植えました。
お友だちからいただいた「はるか」。
高級でとってもおいしいみかんです。
繊細そうだけど、元気に育って実をつけてくれればと思います。

でも、島根は温州みかんの北限ですからね。
それに、ウチは自然栽培なので肥料はあげない。
それでも、今日は特別に米ぬかを少しあげたけど。

強くなるんだよ。

そうそう、「スウィート・ノベンバー」。
ちょっと前の映画だけど、おもしろかったです。
ラブ・ストーリーだからって、馬鹿にしちゃいけない。

明日、死ぬかもしれないと思ったら、
もう、どんなルールにも縛られないで、ただ今を生きようと覚悟したら、
どんな生き方ができるだろう。

「お金がたくさんあったらね」、って話しじゃない。
「あれをして、これを買って、どこかに行って」、ってことでもなくて。
わかるかなぁ。もう、そんなことじゃないんだ。

何がつまらない生き方で、何がクレイジーな生き方なのか。

他人にどう思われようが、家族に愛想をつかされようが、
自分の魂は自分の生き方で鎮めるしかない。
自分は明日死ぬわけじゃないけれど、
生きてても死ぬとしても、いつもぎりぎりの気持ちでいたい。

ただ、人には優しくありたいと思う。

誰にだって、自分のできることなら、何でもやってあげたい。
見返りは何もいらなくて、喜んでもらえるだけで本当にいい。

それはたぶん、何かの罪滅ぼしには違いないのだけれど、
今さら世の中を動かしたいとも思わないし、
たくさんのリアルな夢を叶えることで、魂が静まるとも思えない。

そういえば、甲本ヒロトが何かのインタビューで言ってたな。
「恋」ならわかるけど、「愛」ってなんだ。
「愛」なんていわずに、「やさしさ」って言えばいいじゃないか。

「love love love」のリフレイン。