燻製の日
鹿肉の燻製の話をしていたら、ダッチオーブンの話が出た。
「オランダ人のオーブン」
その名前にあまり根拠はないみたい。
普通の深鍋と違うのは、蓋に炭が載せられるようになっていること。
オーブンのように上下から熱を加える。
鋳物で作られていて厚くて重い。
だから、圧力鍋のように無水料理もできる。
オーブンだからね、パンも焼ける。
ダッチオーブンを持ってきてくれた友だちが、
手羽先やら野菜やら、桜チップやら、
材料までいろいろ用意してきてくれたので、いたれりつくせり。
さっそく七輪に炭を熾して調理にかかる。
まずは、手羽先の燻製。
とりいそぎ、塩・コショウにロリエ、ローズマリーで揉み込んで、
網の上に載せる。
もくもくと桜チップの煙がいい感じ。
桜チップが定番というが、
本当はリンゴの木の方が甘い香りでいいのだそうだ。
じゃ、こんどはぜひともリンゴでね。
手羽先は、独特のスモーキーな色艶が出て最高です。
肉もジューシーでいい感じ。
いい具合に密閉されたダッチオーブンの威力でしょうか。
次は異色の魚肉ソーセージ。
定番のゆで卵。
それから一度鍋を洗って、
サツマイモとかぼちゃ、掘りたての新ジャガの無水蒸し。
何も足さず何も加えず。
味つけ不要。
かぼちゃが甘くて最高でした。
昼過ぎからウラニワで燻製ざんまい。
極めつけはスズキ。
三原シェフの差し入れです。
ちゃんと切り身にして持ってきてくれるところがさすがです。
さっそく、下ごしらえをして網に載せる。
これが身がぷりぷりとして実にうまい。
そんなこんなで、その日は燻製ざんまいでした。