つるし柿
今年は季節がよくわからなかったから、柿はまだかと思っていたら
もう熟柿もできていたり、じゅうぶん収穫の時期になっていました。
このあたりは西条柿がたくさんなっていて、
地元の人たちは渋抜きをした「あわせ柿」というものを好んで食べるのですが、
一度にたくさん食べられるものでもないし、
やっぱり柿はつるしが最高でしょ。
というわけで、今年も軒先にはつるし柿。
今年のようにまだ昼間の気温が高かったりすると、
山間部では、吊るし柿にカビが生えてきたりするのだそうです。
でも、宅野は海風があるから大丈夫。
カビの心配もなく、きれいに干しあがります。
昨日、その柿を取りにいってたら、
ちょうど収穫したアズキを莢から出しているおばあちゃんがいた。
話を聞くと、90歳。受け答えもしっかりしているし、元気だなぁ。
「畑を大きく耕す力がないので、これが一番!」
といって、たくさん小豆を植えていました。
あずきの濃い赤がきれいです。
虫食いの豆や小さすぎる豆をより分けては乾かす、
そんな手仕事がボケ防止にちょうどいいんだ、といいながら、
明るい日向でぼちぼち作業をしている様子が、とても絵になります。
これは牛蒡。
ゴボウは掘り出す時が至福です。
土の香りにあいまった、清冽で高貴な香りがたまらない。
そういえば、落花生もいい香りですよ。
掘り出す時の落花生の香りは、いったい何に例えればいいかなぁ。
とにかく素敵です。
吊るし柿に、菊の花、赤く色づきはじめたサルトリイバラの実。
カフェロマンの玄関は、
限りなく秋のよそおいになりました。
そのうえ、今日はひらたけをもらったものだから、
七輪に炭をおこして、焼くことにした。
木からもいだ青柚子を、
焼きたてのひらたけにじゅっと絞って食せば、
はざわりも絶妙で、このうえなきおいしさ。
何とも、まぎれもない秋です。
こうなれば冬も近い。
さて、そろそろ薪の準備をしておかないとね。