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2008年7月23日

そうそう、胸を焦がす夕焼け

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胸を焦がす夕焼けのことを書き忘れていました。
漁師さんは、もう年を取って丘に上がっても、
どうにも海のことが気になって仕方がないらしい。

暇があれば、海の見えるところに陣取って世間話に花が咲く。

実際、海は素晴らしいものだ。
毎日、毎日目の覚めるようなステージを準備する。


こんな夕焼けを見ながら仕事ができるなら、
それはいい職業だったかもしれない。


最近はもう、そんなこともなくなったけれど、
何かの拍子に、記憶の奥底にたたみ込まれていた恥辱のようなものが
ふっと脳裏に浮かんでくることがある。

ちょうど、こんな夕焼けに出会った時なんかに。


それは、自分にとっては思い出すのも恥ずかしいようなこと。
間違って思い出してしまって、一人顔を赤らめるような。

そういう恥ずかしいことを、人はひとつやふたつはしてきたのだ。


大人になって、
恥も外聞も丸抱えできるようになってからは、
いったい何が恥ずかしいことやら、自分ではわからなくなってしまったけれど。


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やがて空の月は、その輪郭を露にする。

こんな胸を焦がすような夕焼けを見ていると、
忘れてしまった恥辱の記憶だけが思い出されたりするのだ。

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