天を衝くもろこしとカラカラに干上がる天の草ども
君にはまだ話していなかったかもしれないけれど、
第一農場(バックステージ、通称BS農場)のトウモロコシの背がだいぶ高くなった。
だから、ちょうど七夕(7月7日)の日に、
ネットを建ててあげたのだ。
だって、去年はカラスの奴めが、
せっかく大きくなりかけて楽しみにしていたもろこしを、
根元からポキッと折ってくわえていきやがった。
だから今年は、
そろそろ花が咲きそうになったので、
早めにと、懸案の対策を講じたのでした。
しかも、完璧に。
これでコーンちゃんには安心して育ってもらえる。
どうだい、朝日に照らされたとうもろこしは、
もうネットを持ち上げるぐらいに、何と伸びのび育っていることよ。
それからもうひとつ言い忘れていたのは、
天草のこと。
去年は8月を過ぎてから採りにいったのですが、
もう根の部分がだいぶ石化したのが多くて、
色もあまりよくなかった。
少し行くのが遅かったのかも知れないと思って、
今年は6月に様子を見に行くと、何にも生えてなかった。
で、ちょうど七夕(7月7日)の日に行ってみると、
浜に天草がたくさん打ち上げられていた。
第一弾は、それを拾って干したのでした。
でも、やっぱり少し潜って手からむしり採った方が、
状態がいいような気がするなぁ。
それでもう一度、
初夏の日差しの日の日が水平線に落ちる前に、
海に潜りに出かけたのでした。
すると、やっぱり。
荒波にも耐えて岩に張り付いている天草はとてもきれいだ。
それを手当たり次第にむしっては採り、採ってはむしり。
それをまたウチに戻っては、洗っては干し、干しては洗い。
するとほらほら、
僕の骨のように白い、
生きてゐた時の苦労にみちたあのけがらはしい肉を破つて、
しらじらと水に洗はれ、からから干上がる天の草。
えっと、そうそう。
これを言い忘れちゃいけない。
なんと、「現代農業8月号」に竹肥料の記事が載りました。
私の名前も少し。
いや、本当はウチの畑も載るはずだったのです。
取材の日には、
記者の人に言われるがままに、
第二農場の落花生と一緒にポーズを取ったのです。
「こんな畑で作物が実るのがおかしい・・。」
とか何とかひどいことを言われながら、
「いやぁ、これが竹パワーですよ。」、と謙遜していたんですがねぇ。
「現代農業」といえば、こっちで畑をやる知識人たちの愛読書。
都会にいる時には、そんな本、見たことも手にしたこともなかったのに、
こっちでは多くの人が定期購読しているのです。
現代農業に載るようになれば、ちょっと一人前です。
それは、某三大新聞に載るよりもステータスがあるかもしれません。
なんせ、ここの出版社の新入りは、
見本誌を片手に全国の農家を飛び込みで歩いて回るのが研修だと言われています。
営業兼記事ネタ探しの毎日。
素晴らしいですね。
別に回しもんじゃないですがね。
お近くに書店のある方は、ぜひ一度手にとって見てやってください。
214ページ。