死臭花

こう見えても、5年に一度しか咲かない花。
動物や魚の屍から出る腐臭のような匂いをあたりに漂わせる。
虫媒花。その匂いで虫を引き寄せて受粉させる。
どうりで虫がぶんぶん飛んでいた。
色といい形といい、何ともすごいヤツだ。
あの世界一大きくて臭い花、ラフレシアの仲間なのだそうです。
こいつが蒟蒻の花だとは。
誰もが口にはするのに、めったにその花を見ることがないのは、
たいてい3年ほどで芋を掘り起こすからだそうです。
花が咲くまで放っておくと、芋が増えなくなる。

芋といえば、
先日サツマイモの苗を買いに行ったら、予約が1週間先まで詰まってる、と。
聞くと「鳴門金時のバイオ苗」。
バイオは育つのが早く、収穫量も多い。
しかも、収穫後日持ちがする。時間を置くとだんだん甘くなる。
バイオ苗とは、種芋から取り出した新芽をビーカーで培養したもの。
うーん。
そんな怪しげなものを、予約してまで買うべきか。
他の野菜はみんな固定種に変えたというのに。
ちょっと頭を冷やして考えようと、その日は帰った。
そうしてしばらく考えたが、やっぱり芋の苗が欲しい。
モノは試し、うまい芋は欲しい、と予約に行くと
次は5月20日!
50本。やっと手に入れて、昨日畑に植え込んだのでした。
そういえば、その日はもうひとつ妥協した。
やっぱりトウモロコシも欲しい、と
種を買おうと思ったが、苗屋には交配種しかない。
「固定種はないんですか」と聞くと、
皮が柔らかくて甘い交配種しか今は売れないので扱ってない、のだそうだ。
仕方がないので2軒目に回ったが、
やっぱりない。
あるのは全部、交配種。
でも、やっぱりトウモロコシが欲しいから、
諦めて交配種の種を買った。
ユダは三度キリストを否定する。
ああ、うまい芋が食べたいばっかりに、
鳴門金時ごときで人生を踏み誤らなければいいのだけれど。


