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2008年5月18日

ジーパンはいけん、というが。

行ってきましたよ。
60年に1回という出雲大社の「平成の大遷宮」。
何も陽気の良い週末に行かなくてもいいものだが、行ってしまったものは仕方がない。


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鳥居をくぐると、すでに大蛇の列。
ガードマンさんに「4,5時間かかりますが、よければどうぞ」と言われ、
そんなこと言われてすごすご帰ってきたんじゃ、
せっかくよそいきのズボンを履いていった意味がない。

そうなんです。
よそいきのズボンを履いたのには理由があって、
拝観するのに、ジーパンはいけんと神社が公言しているのです。

ウチのお店に来る人がそんなことを言っていたので、
「ウソだろ」とみんなで笑っていたのですが、
なんとホントの話。


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Tシャツ、ジーンズはダメ。
ジャージ、短パン、作業着もダメ、サンダルもダメ。

ミニスカート、ミュールもダメ。
和装ならOK。
作業着はダメでも、作務衣ならいいらしい。

衿がついてたらポロシャツでもいいだろうと着ていった。
それはいいみたいだが、
「すそはズボンの中に入れなさい」と入口で注意される始末。

そんなことを言われたのは、高校生の時以来だ。

女子はブラウスの裾を外に出していても何も言わないくせに、
どうして男子のポロシャツの裾はいけないんだ。

高校生の時なら、「フン」と言って無視してやったものですが、
ここでそんなことをすると、
せっかくの3時間が水の泡になるのもつまらないと思って、

泣く泣くシャツの裾をズボンの中に押し込みました。
私もまるくなったもんだ。


そうして4時間弱、立ったまま並び続けて、
御本殿の周囲の廊下をぐるっと回り、
ようやく正面の大床からご本殿内部をのぞきこむ。


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天井に描かれた秘図「八雲の絵」


そういえば、
60年に1回、ご本殿に上がれるというのは聞いたけれど、
そこにいったい何があるのか、
みんなそれを知って並んでたのかなぁ。
知らなかったのは私だけか。

さほど古さを感じさせない本殿内部、
きれいな板天井に描かれたカラフルな「八雲の絵」。
見るものはそれだけ。

「う・・・、そうですか。」

世の中にはいろんな尺度があって
人の価値観というのも様々あって、
ま、無料拝観にどうこういうつもりもないが、
それでも、私は4時間並んだ・・。


お寺の特別拝観なんかは、
秘仏が公開されていたり、
壁画や欄間の工芸ものがすごかったり、
さすがだねぇ、と納得するものがあったりするのだけれど。

わかりました。
神社というのはそういうところです。


今度は8月に最後の拝観があるそうです。
なんせ60年に1回ですから。
みなさん、熱射病で倒れないように。
なんせ60年に1回ですから。


どうぞ、失礼のない服装で拝観するようにしてください。