ドリアン・ピザ
あの「果物の王様」と恐れられるドリアンを入手したというので、
さっそくウチで解体してもらった。
ドリアンというのは、くさいだの、ひどいだのという
噂はたくさん耳にしたが、解体の様子を見るのも食べるのも初めてでした。
数日間、机の上に置いていたのだけれど、
近くを通ると青いバナナのような何ともいい香りがしていたものでした。
しかし、ドリアンの殻はすごく固くて、
あのトゲトゲのせいで、押しピンを挿したように、机がへこむんです。
こりゃーのこぎりがないと切れないということで、
竹を切るのこぎりが登場したのでした。
半分に切ろうとしても、なかなか切れない。
しかし、切り込みを入れると、
すぐに独特の香りがふわーっと、あたり一面に広がった。
ま、脅かされたほどにひどい匂いではないけれど、
確かに独特の香りだ。
白い果肉がカニの身みたいにすじっぽい。
食べてみると、ほのかに甘い。
たぶん、ココナッツの親戚に違いないなぁ。
ドリアン・ミルクみたいな。
これをね。
ピザのトッピングにどうだろうという話なのだ。
で、やってみると、これが意外といける。
ドリアン独特の香りが残っていて、
食べるとフルーツのほのかな甘みだけが感じられて、
どことなく、ちょっと高級な味がする。
「ドリアン・ピザ」
実は、第一号を食べようとした途端に、土間にひっくり返してしまったのでした。
なんせチーズのところが砂まみれになってしまったので、
第一号はしかたなく、泣く泣く猫ちゃんのエサに。
こんなものを猫が食べるだろうかという心配をよそに、
アツアツのチーズがとろとろの超高級「ドリアン・ピザ」を、
通りすがりの三匹の猫が奪うように食べ尽くしていたのでした。
あつあつの「ドリアン・ピザ」を食べた猫は、
有史以来、恐らく日本でも初めてかもしれない。
宅野の猫、恐るべし。
ということで、明日の「宅野朝市」。
その、幻の「ドリアン・ピザ」がお目見えです。
1枚500円で大放出。売切れ御免。
宅野朝市で「ドリアン・ピザ」を。
明日食べないと、キミはもう一生食べられないかもしれないよ(笑)。