柚子の畑でつかまえて

久利の山には、おいしい「種なし柚子」がたくさん成っている。
種がなくて、果汁がたっぷりある。レモンのように扱いやすく
て、そのまま丸かじりができる。
これは柚子だけど、皮も果汁もたっぷり使えるから、料理や
お菓子作りにも重宝する。
これを「銀山レモン」というブランド名で売り出そうという話が
盛り上がっています。
今日、柚子農園の人と話をしていたら、結局、農家は人手が
足りないから、農業がこんなことになるんだ、と。
みんな仕事がないないと言いながら、自分の田畑を放棄して、
大手メーカーの、三勤交代制の工場で身体を壊しながら働い
ている。その方がまだ実入りがいいのだという。
農業は人を雇ってたら足が出る。だから、柚子なんかもできる
だけ自分たちだけで、手をかけないようにして、ただ成るだけ
成らせて、最後はクズみたいな値段で、それでも捨てるよりま
しだからと言って、ありがたくJAに引き取ってもらう。
これは、何かが根本的に間違ってますよね。

例えば、「銀山レモン」が適正価格で買ってもらえるようになれ
ば、柚子で仕事を生み出すことができる。そんなに高い賃金は
払えないかもしれないけれど、知的障害者の施設なんかに委
託して、枝の選定や施肥や摘果をやってもらうことができる。
彼らも仕事がないから、今はたいしてお金にもならないアルミ
缶を潰したりしてんだよね。
市のゴミを横取りしたとか言われることもあるみたいで、そんな
ことやって哀しくなるより、「銀山レモン」の柚子畑で働く方が、
よっぽど素敵だと思いませんか。
そういう話をしながら、これはやっぱり「銀山レモン」を売り
出したい、と強く思いました。
けれども、売れるからといって、農薬を使ったり、ワックスが
けをしたり、大きい実だけを選果して小さいのは捨てたり、
そういう馬鹿なことはしたくない。完全無農薬。葉ずれ枝ず
れあり。竹チップだけで育てる。それでいい。
だって、今のままで充分おいしいから。
卸を通さないとビジネスができないなんて理屈は、もう聞き
たくないですよね。「島根に来ないと入手できない」ぐらいの
ストーリーのあるものをたくさん扱えばいいのだと思います。

隠れた名品を探して、命名して、ストーリーテラーをやって、
その地に仕事を生み出すサイクルまで作り、そこに新たな
人を呼び込む。そこまで面倒を見る。
つまらない受注・発注のビジネスなんて、もういい。
そういう、楽しくて、人に喜ばれる会社がいいね。
そういうの、ひとつ作りませんか。



コメント
なんだか、写真からも香りが伝わってきます。
種無しなんですね~
ちょうど先週、実家から小粒で種がいっぱいのゆずがなんと200個以上も送られてきました。
せっせとご近所にわけましたが、まだまだあります。
ようやく、時間の出来た週末に大根をスライスして干してゆず大根を作りました。
ぱりぱりしていて美味しいです!(自画自賛)
種もいろいろつかえるようですが、
カフェロマンさんのように、丸かじりっていうのもしてみたいな!
ああ、なんだかほっとする色と香りですね。
今日はゆずを煮てみます。
Posted by: うら凛 | 2007年12月 9日 10:03
先日自家製ゆずをたくさんもらったので、はちみつに漬けました。
無農薬じゃないと安心して出来ないですよねー。ゆずの香り、ホッとします。
Posted by: つちえもん | 2007年12月 9日 14:17
島根じゃ、柚子なんかどこにでも転がってる、って感覚だけど、都会じゃ高級果実です。
このギャップは、本当にカルチャーショックですね。
Posted by: caferoman | 2007年12月10日 00:05
まず、味噌汁文句ありません。
柚子なんて使ってないなぁといいながら、鍋にゆずポン使ってた。大根を柚子につけた漬け物を「おいしい」と食べてた。そういえば冷蔵庫には柚子ジャムが・・・気付かぬ内に柚子にやられてる。
柚子はたぶん、レモンよりこわい。
Posted by: okamammoth | 2007年12月10日 18:26
レモンはもう、農薬に犯されていることが当たり前になっている。無農薬の国産品なら相当高い。
ワックスもかけずに、時々黒い傷がある柚子こそが高級品だと思える文化になれればいいのに。
Posted by: caferoman | 2007年12月10日 20:00