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2007年12月30日

もう回り道はしない。

何度も言うようだけど。
世の中なんて本当に何でもありなんだ。
今まで当たり前のように思っていたことが、ちっとも当たり前じゃない。

そのことに気づき始めてから、長い坂道を下るようにここまで降りてきた。

たまに後を振り返ると、何てくだらない時間潰しをしてたんだろう、って思う。
都会の生活の薄っぺらさが、淋しく可哀そうで痛い。


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僕らは食うために生きてるんじゃない。
だから、もっと違うやり方があることを、そろそろカタチにしていきたいと思うんだ。


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今までとは違う「生きるカタチ」を、
目に見えるように、日々の「生活」の中に、具体的に作り出していこう。

新しい年には、そのことだけを考えて、二足飛びで駆け下りる。
もう回り道はしない。

2007年12月27日

笹竹をかき分けながら進むと

今日といったら、まるで平和なお正月のような晴れの日だった。
そうして、もう4日か5日で今年も終わろうとしている。
もう戻っちゃこない2007年。
僕はこの年を、せいいっぱい駆け抜けることができただろうか。
今までよりも、少しは早く走れるようになったろうか。


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あまりいい天気だったので、沖イワシを丸干しにした。
お日様に照らされて、透きとおるような身がどんどん乾いていった。


それから、僕たちは陽気に誘われて探検に出た。
海の断崖に抜ける山道の、草に埋もれた林の中に、
その人家はひっそりと忘れ去られていた。


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笹竹をかき分けながら進むと、赤い土壁の家。
ここにも人が暮らし、何かを思い、何かを泣き、何かを笑ったのだ。

そして、あらゆることが幻のように過ぎ去り、

僕はただ、全速力で駆け抜けるためにここにいる。

2007年12月24日

素敵なライブ!

今年もいろいろやってきて、昨日が為山塾での今年最終のライブ!
朝市は待望の「移動式石窯」による焼き立てあんぱんとピザ。


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いっきに300℃ぐらいまで上げるので、あとの温度調節がなかなか難しい。
ピザばかり続けざまに焼くのならいいけれど、
あんぱんには、すこしばかり温度が高すぎる。
でもまぁ、焦げたところもおいしいということで、焼き立てなら本当においしい。

朝市も4回目となれば、お客さんも慣れたもので、勝負が早い。
欲しいものを目当てに、9時にはがぁーっと集まってきて、
ものの10分でぱーっと帰っていく。
売切れ続出で、レジに列ができるほどだから、それはすさまじい光景だ。


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ピザもあんぱんもめでたく完売。
食べたかったのに買えなかった方、ごめんなさい。
今度はみんな食べれるようにたくさん用意しておきます。


そうして、12時に終わり、
それから引き続き、午後の「X'mas ファミリー音楽会」のステージ作り。
あわただしく整えて、竹キャンドルの灯りも添えて、何とかカタチになりました。


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チェロとオーボエのライブに、フルートがゲスト参加。
為山塾を拠点に、どんどん人がつながっていくのがおもしろい。
とても素敵な演奏で、今年の締め括りとしても最高でした。


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今年もそろそろ終わるけど、「宅野ライブ!」はまだまだ続く。
また、楽しいこと、みんなでやろうね。

2007年12月22日

続報!「石窯あんぱんとピザとクラシックライブ」

来た、来た!石窯が来たよ!


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(屋根のひさしにあたりそうだったから、みんなで上を向いている。)

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後姿がいいねぇ。豚のしっぽのような煙り出しがとってもキュートだ。


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これでピザとあんぱんが焼けるなんて。
あー、明日が楽しみ、楽しみ。


それとね。

明日の「チェロとオーボエの土間クラッシクライブ」。
フルートのゲスト出演が決まったので、
「チェロとオーボエとフルートの土間クラッシクライブ」になりました。
運がよければ、クララさんの歌声も聞けますよ。

楽しみ、楽しみ、楽しみ。

2007年12月20日

石窯あんぱんとピザとクラシックライブ

「宅野朝市」をやりはじめてから、日が経つのが早くなりました。
ブログを更新しているひまがない。
朝市は第二・第四日曜にやることに決めたから、
ちょうど2週間で1回のサイクル。
これがあっという間に来るんだよなぁ。

で、次は23日だから、この日曜日。
今年最終の朝市の目玉を何にしようかと考えたのですが、
クリスマスも近いし(あんまり関係ないけど・・。)
尾土井さんが発明した「移動式石窯」(これはスゴイ!)で、ピザを焼こう!


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ということになりました。それにあんぱん。


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焼き立ては何だっておいしいけれど、
ピザなんて、一人で3枚ぐらいペロっといっちゃいそうだ。
それに、石窯で焼いた、こころに甘いあんぱんときたら、
冬空の下で食べると、それはそれは、おいしいよ。

でも限定30枚だからね。アンパンは限定50個。
朝9時から焼き始めます。
早く来ないと食べれないよ。

それからね。

午後2時からは「チェロとオーボエの土間クラッシクライブ」。
ドリンクとお菓子つきで500円。
中学生以下は無料だからね。
「X'masファミリー音楽会」ということで、為山塾の今年最後のイベント、
皆さん楽しんでください。

多少、天気が悪くても、雨天決行だから。
待ってるからね。


2007年12月 9日

柚子の畑でつかまえて

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久利の山には、おいしい「種なし柚子」がたくさん成っている。
種がなくて、果汁がたっぷりある。レモンのように扱いやすく
て、そのまま丸かじりができる。

これは柚子だけど、皮も果汁もたっぷり使えるから、料理や
お菓子作りにも重宝する。
これを「銀山レモン」というブランド名で売り出そうという話が
盛り上がっています。

今日、柚子農園の人と話をしていたら、結局、農家は人手が
足りないから、農業がこんなことになるんだ、と。

みんな仕事がないないと言いながら、自分の田畑を放棄して、
大手メーカーの、三勤交代制の工場で身体を壊しながら働い
ている。その方がまだ実入りがいいのだという。

農業は人を雇ってたら足が出る。だから、柚子なんかもできる
だけ自分たちだけで、手をかけないようにして、ただ成るだけ
成らせて、最後はクズみたいな値段で、それでも捨てるよりま
しだからと言って、ありがたくJAに引き取ってもらう。

これは、何かが根本的に間違ってますよね。


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例えば、「銀山レモン」が適正価格で買ってもらえるようになれ
ば、柚子で仕事を生み出すことができる。そんなに高い賃金は
払えないかもしれないけれど、知的障害者の施設なんかに委
託して、枝の選定や施肥や摘果をやってもらうことができる。

彼らも仕事がないから、今はたいしてお金にもならないアルミ
缶を潰したりしてんだよね。
市のゴミを横取りしたとか言われることもあるみたいで、そんな
ことやって哀しくなるより、「銀山レモン」の柚子畑で働く方が、
よっぽど素敵だと思いませんか。

そういう話をしながら、これはやっぱり「銀山レモン」を売り
出したい、と強く思いました。

けれども、売れるからといって、農薬を使ったり、ワックスが
けをしたり、大きい実だけを選果して小さいのは捨てたり、
そういう馬鹿なことはしたくない。完全無農薬。葉ずれ枝ず
れあり。竹チップだけで育てる。それでいい。

だって、今のままで充分おいしいから。

卸を通さないとビジネスができないなんて理屈は、もう聞き
たくないですよね。「島根に来ないと入手できない」ぐらいの
ストーリーのあるものをたくさん扱えばいいのだと思います。


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隠れた名品を探して、命名して、ストーリーテラーをやって、
その地に仕事を生み出すサイクルまで作り、そこに新たな
人を呼び込む。そこまで面倒を見る。

つまらない受注・発注のビジネスなんて、もういい。
そういう、楽しくて、人に喜ばれる会社がいいね。

そういうの、ひとつ作りませんか。

2007年12月 7日

冬でも大丈夫!

最近、為山塾には子供たちがたくさんやってくる。
広い土間も、高い天井も、冬にはさすがに寒かろうと、
大人たちはたいへん気を使ったりするのだけれど、
子どもたちは全然平気なんだ。

子どもは風の子とは、よく言ったもんだ。


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海に行けば、恐れることなく水の中に入る。
服が濡れたってへっちゃらだ。
重たい上着を脱ぎ捨てて、きゃっきゃと水際でおおはしゃぎ。

大人の常識なんて、いかに非常識かを教えてくれる。

世の中、やりたい放題。何だってできる。
周りの顔色うかがって、我慢するなんて、本当にどうかしてるよ。


「竹のある生活展」で、竹バームクーヘンと竹ライスをやって以来、
子どもたちのイベントでリクエストが多くて、
何回もやっているうちに、その道のプロフェッショナルになっちゃったよ。


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お泊まり保育に、子供会。
子どもたちがたくさん来て、町にも子どもたちの声が溢れる。
こんな素敵なことはないだろう。


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ここには広い部屋がたくさんあるから、少しくらい走り回ってもいい。
障子が破れても、また貼ればいいさ。

古い家は博物館みたいにして欲しいんじゃない。
本当は、もっともっと人に使って欲しいんだ。

土間で火を焚いて、煙がもうもうと上がると、煤けた梁が光りだす。
天井に子どもたちの声がこだますると、家だってにこにこしている気がするよ。

これでいい。これがいい。


そうそう、今週の日曜日は恒例の「宅野朝市」ですよ。
今回の目玉は、なんと「お餅つき」です。
つきたてアツアツのお餅は、そりゃーおいしいに決まってるさ。
きんさい、きんさい。