いもずなと古民家
カナダのモレーンやレイクルイーズに行かなくったって、
エメラルド色した湖水はこんなところにもある。
カナダは氷河に含まれた鉱物のせいで
絵の具を溶きだしたような美しい湖がたくさんあるけれど、
いろんな鉱物が豊富に眠っているということでは、
三瓶近辺の山々は、なんと驚異的に素晴らしいところだということに
あらためて気づかされる。
このあたりの海岸線だって、
三瓶から流れ出した溶岩が素晴らしい造形を残している。
埋没林だって、はるか昔の大噴火の残滓だ。
そうか。「石見」は石を見る、だもんなぁ。
そういう視点で見直すと、三瓶は母なる山に違いない。
世界遺産なら、それぐらいのスケールでみないといけない。
銀の発掘なんて、たかがおこぼれの砂遊びにすぎないじゃないか。
町並みだってくだらない。
大森もいいけれど、レプリカを作って喜んでるようじゃ、
あまりにもなさけない。
石見には、
かつて「粋」を身に纏った大工や左官職人たちが
遊び心で腕をふるった建築物が
あちらこちらに宝石のようにちりばめられている。
それらが今はみんな捨てられて、朽ちて、
もう土に返ってしまおうとしているんだ。
何十億円もかけて世界遺産の準備をしても
たぶん何にも残らない。
人が合議して決めることなんて、およそそれぐらいのことだ。
鉱物の時間は、はるかに歴史をまたいで積み重ねられる。
僕たちはせいぜい、身の回りの掃除でもして一生を終える。
宅野にはヘルプしてもらいたがっている古民家がたくさんある。
僕は彼らの掃除をする。
風を入れて、建てたときのように使ってあげる。
そこに住んで、磨いて、使ってあげる。
そうすると、何十年眠っていた家が、喜んで光りだすんだよ。
君も、くだらないことやってないで、
一緒に古民家の掃除でもしませんか。
P.S.
そうそう、いもずな、というのはね。
「鋳物砂」
エメラルドグリーンの水溜りは、それがとれる鉱山にある。
それがどこかは、
教えてあげない(笑)。
コメント
その水溜りはホントに大田にあるの?
何でみんな教えてくれないんだろう、こんなにイイとこあるのに・・・
Posted by: つちえもん | 2007年8月20日 16:49
小振りなスイカおいしかったです。大玉を持って行って勝ち誇ってやろうと思ったのだけど、nishioさんにはあの小玉スイカがよく似合う。
たまたま仕事で近くまで来たのだからと寄ってみました(本当は狙い定めて行ったのだけど)
偶然だけど、小説家のYOSHIDAさんご夫妻ともお会いできて(本当は会えるんじゃないかと思っていました)
カナダのエメラルドグリーン3度もカナダに行っているのにVancouverのネオンに沈没しっぱなしで…
また行きますね。近いうちに。
Posted by: NOZU | 2007年8月20日 17:15
西尾さんにふられたから、これから二人でバーベキューします・・・…。
Posted by: ニコルのパパ | 2007年8月20日 17:19
いいなぁ、もう秋だからね。
あれやこれや夏の精算をして、次のステップに進まなくちゃいけないのです。
あの路地、この山道。まだまだ行ってないところがたくさんある。やろうやろうと思って全然やれていないことがたくさんある。
だから、秋だからって、センチになってる場合じゃないのだよ。
Posted by: caferoman | 2007年8月20日 18:27
また梁の上ですかー?
為山塾より高いことはないでしょう。
吸引力がいつまでも変わらない、ダイソンの掃除機買いました。ほんとかどうか試しましょうか?
でもブラシかコテですね。
Posted by: okamammoth | 2007年8月21日 18:13
梁はウチよりちょっと高いぐらいかな。
でも敷地はだいぶ広い。庭も蔵もある。
ちょうど掃除機は欲しいと思ってたとこだ。ぜひ試しに来てください。
土壁の杉板張りの仕事もあるぜ。
Posted by: caferoman | 2007年8月21日 19:20
壮大な時と、人の息吹を感じました。
江の川沿いにも小さなたたらの痕跡がたくさんあるそうですね。
その昔、この地を守るために多くの若殿たちが山々に城を設けたという話も聴いたことがあります。
実は、宅の野奥地で迷い込んだときに、「きっとこれは山城だ!」と思う家がありました。そこのお庭でUターンさせてもらわないとその先がない…、そんな所でした。久手にもそんな不思議な家があります。
ずーっと前から、この地にはそんな風が吹き寄せるところなのかもしれませんね。
なんか、今をパタパタと暮らしているのがもったなくなります。
かき氷、食べに行かなきゃ!
Posted by: どんぐり | 2007年8月23日 08:33
さい。
ひと汗かいた後は、かき氷のもんだに。
Posted by: caferoman | 2007年8月23日 08:49
先日、カフェロマンでたまたま、その建物を修復された大工さんにお会いし、昔は宅野は左官が盛ん(シャレです)で有名だった処だと聞きました。
現在、腕のいい大工さんや左官さんが減ってきています。
宅野の古民家を是非、本物の塗り壁でよみがえらせるためにも左官さんの技術の伝承が必要だと思います。
地元産の材料で、地元の街並みや風土に合った建築は環境や健康にも良いものです。
宅野の左官さんの歴史などもっと知りたいと思っています。誰か、教えて下さい。
Posted by: キムコウ | 2008年3月27日 10:04