いつかデジャブで
この空は自分で選んだもの。
この海は自分で選んだもの。
この夕日は、自分で選んだものだったろうか。
かすみのかかる海原に
沖の小島を眺めながら
来し方を振り返ることもせず
何かを願うこともなく
今、ここでこうしていることを、夢か何かのように
いつかデジャブする日が来るんだろうか。
近頃、ちょっとのんびりなアンタに
きつく言ってやんなくちゃいけない。
アンタが思ってるほど、もう世界は長くないんだ。
早いとこそんなもん片付けちゃって、
さっさとページをめくるんだよ。
めくって、めくって、めくって、めくって、
めくって、めくって、さあ。
こんなうたかたなんか、
全速力で駆け抜けないと、アンタ馬鹿になるよ。
ほんとに馬鹿になるんだから。